ウイスキーの種類について

雑記

さて、今回書くことが思いつかず結局お酒のコーナーに。

今回は醸造酒シリーズを終えたため、蒸留酒のウイスキーについて解説していきます。

まずは作り方

ウイスキーの作り方は下記のようになります。

  • 浸漬
  • 発芽
  • 乾燥
  • 粉砕
  • 糖化
  • 麦汁
  • 発酵
  • 蒸留
  • 熟成
  • 調合
  • 後熟
  • 瓶詰

結構な工程がありますが、ひとつづつ見ていきましょう。

浸漬

まず始めに、原料を発芽させるために水に浸して発芽をするのを待ちます。これを浸漬といい、のちに必要になる酵素を作るために行います。

発芽

原料を水に浸して成長をまつと、蓄えられていたデンプンを自身の成長のために糖へと分解していきます。これにより芽を出し始めます。これを発芽と言います。

乾燥

デンプンから糖に分解し、そのエネルギーを使用して成長をしてしまいます。アルコールを作るには糖化が必要であるため、消費されてしまっては困るため、発芽を止める必要があります。

石炭や泥炭(ピート)を使用して熱を使って乾燥をさせます。

スモーキーな味わいはピートを使用することで香りづけされていきます。

粉砕

糖をアルコールに変えてくれる酵母は水に溶けた糖分しかアルコールに変えないため、乾燥させたものをローラーミルという機械を使って粉砕します。これにより糖を溶けやすくしています

糖化

糖が溶けやすいように60℃ぐらいのお湯と粉砕した大麦を混ぜて糖を水に溶かします。分解しきれなかったデンプンも水に溶かし糖に分解していきます。

麦汁

原料から発生する酵素がデンプンを糖分に変えることで、甘い麦汁(ウォート)を作ります。

発酵

麦汁に酵母を添加して糖をアルコールに変えます。2~3日ほど日数をかけて発酵させます。

酵母はアルコールを作る以外にも様々な香味成分をつくり、ウイスキーの味に大きな変化をもたらします。

無事に発酵が終わるとアルコール度数7~9%の醪が完成します。

蒸溜

この工程の目的はアルコール度数をあげること。

醪を2・3回蒸留していきます。

蒸留はアルコールの沸点が水よりも低いことを利用して、蒸気を回収することでよりアルコール濃度のの高い液体を作っていきます。

アルコール濃度は約60%となります。

蒸留は単式蒸留器、連続式蒸留器があります。

モルトウイスキーは単式蒸留器で造られ、単回しか蒸留されない仕組みとなっており、蒸溜機に入れた醪の分だけ蒸溜されます。アルコール度数が低いほど風味が残ります。

グレーンウイスキーは連続式蒸溜器を使います。原料の風味を残さず高い度数のウイスキーを作る際に用いられます。連続で醪を投入できます。1回使用するだけで90度前後のウイスキーを作ることもできる。

熟成

ウイスキーをおいしくすることが目的となる工程です。熟成は10~30年という長い期間をかけて行われます。

蒸溜をした液体を樽に移し、様々な香りや味、色がうつることでウイスキーが完成していきます。

熟成の為に使われる樽の種類には

  • アメリカンホワイトオーク
  • スパニッシュオーク
  • フレンチオーク
  • ミズナラ

があり、それぞれの特徴があります。

アメリカンホワイトオーク

北米の木材を使って作られる樽。バニラやはちみつといった甘いフレーバーやアーモンドなどの香ばしさがあるといわれる。

スパニッシュオーク

タンニンとポリフェノールを多く含んでおり甘くて重みがあるフルーティーな味わいが楽しめる。

フレンチオーク

ヨーロッパ産オークを代表する木材。スパイシーな香りを与えるといわれています。

ミズナラ

日本でしか手に入らない希少な木材。樽の中の成分がにじみ出るまで時間がかかり、熟成のために長い期間を必要とします。

調合

熟成が完了したウイスキーの仕上げの為に調合を行います。

調合方法には「シングルカスク」「ヴァッティング」「ブレンディング」があります。

シングルカスク

何も混ぜずに一つの樽のみで製造する方法。蒸溜所と熟成の年数が同じでも、樽ごとに香りが大きく変わることがある。

ヴァッティング

モルトウイスキー同士や、グレーンウイスキー同士を混ぜ合わせる方法。

ブレンディング

モルトウイスキーとグレーンウイスキーを混ぜ合わせる方法です。

後熟

調合を行った後に、熟成した原酒を様々な樽に詰め替えることで原酒の味や香りに変化を与える方法。

後熟で使われる樽は「シェリー樽」「ポートワイン樽」「マディラワイン樽」「ワイン樽」「ビール樽」「ラム樽」「コニャックやカルヴァドス樽」「バーボン樽」とあります。

瓶詰

瓶にウイスキーを詰めていく作業ですが、その前に加水を行う。水を足してアルコールの濃度を下げる方法。

ウイスキー種類

種類を分類するにあたり、原材料やその調合によるもの、産地によるものがあります。

この項では前者の原材料とその調合について書きます。

モルトウイスキー

原材料が大麦麦芽のみを原料とするウイスキー。複雑で不可にのある味わいを持つ。

さらに「シングルモルト」「ブレンデッドモルト」に分かれる。

シングルモルト

1つの蒸溜所で製造され、各蒸溜所によって味の個性が異なる。

ブレンデッドモルト

複数の蒸溜所のモルト原酒を混ぜ合わせたもの。

グレーンウイスキー

穀物類を原料にしているため原材料は大麦以外にトウモロコシやライ麦などがある。

こちらも「シングルグレーン」「ブレンデッドグレーン」に分かれる。

シングルグレーン

単一の蒸溜所で造られたグレーンウイスキーを瓶詰めしたもの。

ブレンデッドグレーン

複数の蒸溜所のグレーンウイスキーをブレンドしたもの。

ブレンデッドウイスキー

モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたもの。複雑な味わいと飲みやすさを兼ね備える。

ライウイスキー

ライ麦を主原料としたウイスキー。ほろ苦くスパイシーな味が特徴。

コーンウイスキー

主原料がトウモロコシであり、80%以上含まれていることが条件となる。

世界の5大ウイスキー

産地による種類でいうと、世界を代表するウイスキーが5つあります。

スコッチウイスキー

スコットランドのウイスキー。日本のウイスキー産業がお手本にしたのがスコッチウイスキー。

ウイスキーの生産量の60%はスコットランドで造られているそう。

法律により厳密に定義されており、主な生産地としては「スペイサイド」「ハイランド」「ローランド」「アイラ」「アイランズ」「キャンベルタウン」がある。

有名なものには「マッカラン」などがある。

アイリッシュウイスキー

アイルランドのウイスキー。19世紀後半から20世紀にかけては世界のウイスキーの60%を占めていたがその後は勢いを失い、蒸溜所の数が200件から2件に減ってしまう。その後復興し40程度の蒸溜所がある。

くせがなく飲みやすいのが特徴。

アメリカンウイスキー

アメリカのウイスキー。甘くまろやかな味わいのバーボンウイスキーや辛口のライウイスキーなどアメリカ発祥のウイスキーが多くある。

有名なものに「メーカーズマーク」「ジムビーム」などがある。

カナディアンウィスキー

カナダのウイスキー。アメリカの禁酒法を機にカナダからアメリカへウイスキーが供給されたことで有名になった。非常に軽くて飲みやすいのが特徴。

有名なものに「カナディアンクラブ」がある。

ジャパニーズウイスキー

日本のウイスキー。ウイスキーの歴史は浅いが、国際的なコンクールでの受賞も多く、人気銘柄は発売と同時に完売してしまう。

日本で初めて本格的にウイスキー蒸溜所ができたのはサントリー。

有名なものとして「角ハイボール」「山崎」などがある。

さいごに

今回はウイスキーについてまとめてみました。

次回は・・・

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