今回も一生涯にかかる住居費用について検討していきますが、今回は持ち家の場合です。
前回は一生賃貸での計算を行いました。その記事は下を参考にしてください。
今回の計算について
前回も用いた条件で計算をしたいと思います。
- 23歳の独立後から独身で駆け抜けた85歳までの計算。
- 23歳の独立後から30歳で結婚し、一人の子供を授かり、22歳まで育てた後は夫婦で85歳まで生活で計算。
ただし、独身の場合はあまり持ち家をもつイメージがありません。(友達に一人いますが複雑な経緯が・・・。)
そのため今回は2番の条件だけで計算をします。
ただし、持ち家を持つとしても平均年齢が40歳前後のため、きりよく40歳で持ち家を取得するという筋書きにしたいと思います。
それまでは前回と同様に23歳から39歳までは賃貸で生活した金額を出し、その後は持ち家としたいと思います。
持ち家購入までにかかる賃貸物件費用
詳しくは前回の記事を参照していただければと思いますが、23歳から29歳までの独身の時期にかかる家賃は
8.2万円×12カ月×7年+8.2万円(敷金)+8.2万円(礼金)+8.2万円(更新料)×3回
=729.8万円
30歳で結婚して39歳までの10年間にかかる賃貸費用は、
10.5万円×12カ月×10年+10.5万円(敷金)+10.5万円(礼金)+10.5万円(更新料)×4回
=1323万円
独身の時に2回の引っ越し(23歳と30歳になり同居する際に)と賃貸から持ち家に家族で引っ越す際の引っ越し費用は、
4万円×2回+10万円=18万円
合計すると
729.8万円+1323万円+18万円=2070.8万円
持ち家の費用
2023年の住宅金融支援機構のフラット35利用者調査では住宅購入にかかる費用は下記のようになっています。上記リンクから確認ができます。
上のグラフは購入にかかる費用、下の費用は実際に借り入れをする人の平均額になります。
マンションの平均費用としては5245万円。借り入れは3889万円となっています。
一方土地付き注文住宅は4903万円の費用に対して、借り入れは4171万円とマンションの場合よりも多く借りることが多そうです。
どちらも借入額を4000万円として計算をしていきたいと思います。
マンションの場合
平均費用は5245万円で頭金を1245万円として借入4000万円で計算を行います。
今回「モゲチェック」さんのサイトで銀行の金利を調べて総返済額を割り出します。
条件は上記の通りです。自己資金が100万円単位であったため1200万円の自己資金としています。
ネット銀行がお安いようでその中でも高めのauじぶん銀行さんの金利で評価していきます。
35年ローンとなっており、返済終了は75歳となります。
月々は103,464円で、総返済額は4345万円。
その他
しかし、これ以外にマンションの場合は毎月の管理費や修繕積立金、固定資産税などがかかります。
平均して年間約40万円のようなので、これを40歳から85歳まで支払うと
40万円×46年=1860万円
リフォーム費用などもかかるため、suumoさんのページを参考にすると、21年目で200万円、36年目で500万円となっていたのでそのまま採用をします。
合計費用
1245万(頭金)+4345万(ローン返済)+1860万(維持費)+700万(リフォーム)
=8150万円
土地付き注文住宅の場合
平均費用は4903万円で頭金を903万円として借入4000万円で計算を行います。
上記の「モゲチェック」さんで条件を変更してもauじぶん銀行の金利はかわらずだったのでそのまま採用をします。
月々は103,464円で、総返済額は4345万円。
その他
さらにマンション同様に維持コストがかかります。
今回もsuumoさんのメンテナンス費用の表を参考にさせていただきます。大元のデータはこちらからご確認ください。
上記は30年までのものなので、+16年すむため値を少々いじります。
屋根に関しては金属板が多いかなと思うのでこちらで計算。1.5倍で75万円。
外壁はモルタル吹き付けで計算し、1.5倍で225万円。
窓・玄関ドアは本体交換は1回しかしないと考え、10年ごとの修理を1回分足した金額として90万円に。
バルコニー・ベランダは10年ごとに30万円と考え、4回修繕し120万円。
シロアリ対策も同様に15万円を4回で60万円とします。
室内のメンテナンスは床や壁、天井が60㎡あたりになっているため、注文住宅の平均㎡数126.8㎡に近づけるため2倍の価格に設定をします。
床は一回の補修でよさそうであり84万円。
壁は2回補修が必要そうであり43.2万円。
天井も2回補修が必要であり48万円。
システムキッチンや浴室は1回の交換でそれぞれ150万円と200万円。
コンロや換気扇は2回交換でそれぞれ60万円と30万円。
食器洗浄乾燥機と便器は本体は一回交換、部品交換は計3回となりそうであり35万円と40万円
給湯器は4回の交換で100万円となっています。
ここまでのその他の合計は
75万(屋根)+225万(外壁)+90万(窓・玄関)+120万(バルコニー)+60万(シロアリ)+84万(床)+43.2万(壁)+48万(天井)+150万(キッチン)+200万(浴室)+60万(コンロ)+30万(換気扇)+35万(食器洗浄乾燥機)+40万(便器)+100万(給湯器)
=1360.2万
さらに、固定資産税や都市計画税などが入ってきます。
計算方法は土地や建物自体の評価額に平均1.4%の税率が課されます。そこから、軽減措置がなされて計算されます。さらに長期優良住宅になるとさらに減額が5年間受けられるなど複雑です。
今回は簡易的に年間平均15万円ほどとします。
15万×46年=690万円
合計費用
903万(頭金)+4345万(ローン返済)+1360.2万(維持費)+690万(税)=7298.2万
マンションと注文住宅比較
マンションのリフォーム代と注文住宅のメンテナンス費用はどちらもsuumoさんの金額を採用しましたが、リフォーム代にキッチンや浴室などの交換が入っているとすると厳密にはもっとかかるかもしれません。
ただ、マンションは注文住宅と違い、屋根や外壁などの金額はかからず、屋根~シロアリまでの金額570万円をひけばほぼ同額となります。
その分管理費や修繕費として取られているということでしょう。
金額の面では注文住宅の方が安そうな結果に。
賃貸の金額も足した合計の金額は
最初に計算した持ち家購入までの賃貸料金2070.8万円をそれぞれ足すと。
マンション :2070.8万+8150万円=10220.8万円
土地付き注文住宅:2070.8万+7298.2万=9369万円
さいごに
今回は平均の金額で計算をしました。
家の大きさや土地の広さ・金額によって大きく左右されることや補修の金額も最低価格で計算をしています。
あくまで目安として参考にしていただければと思います。
コメント