家を作るにあたって一番肌に触れるものは床です。
スリッパをはいていたとしても床の上に座ることもりますよね。
そして子供がいれば床の上で遊ぶので尚更床材の選択は重要だと思われます。
- 床材ってどんなのがあるの?
- それぞれの特徴って何?
- 部屋別のおすすめは?
といった疑問が解決できるように解説していきたいと思います。
床材の種類
代表的な床材としては次のものがあります。
- 無垢フローリング
- 複合フローリング
- クッションフロア
- フロアタイル
- 天然石
- 畳
- カーペット
- コルク
他にもいろいろありますが、今回はこの8種類について解説をしていきたいと思います。
それぞれの特徴
無垢フローリング
木材の一枚板を加工した床材になります。
単純に「無垢材」といっても実は様々な種類があります。
代表的なものでいえば、オークやウオールナット、メープルやヒノキなどなど。
それぞれ特徴が異なりますが、今回は大まかに無垢フローリングの共通したメリットとデメリットを紹介します。
メリット
- 木の風合いや肌触りがよい
- 調湿作用に優れている
- 質感や素材感の経年変化を楽しめる
デメリット
- コストが上がる
- 表面に傷がつきやすい
- 水に弱く膨張による寸法の変化の原因に
一本の木から伐り出して作られており、肌触りがよく、湿気のある時には吸湿してサラっとしてくれ、冬は暖かくし空間を快適にしてくれます。その一方で手間がかかりコストが高くなる傾向にあります。
複合フローリング
複合フローリングは合板などの基材の表面に天然木などの化粧単板を張った床材になります。
これには挽き板タイプ(表面の木の厚さが2~3mm)、突板タイプ(同じく0.3mm~1mm)、シートタイプ(表面に木ではなくシートを張ったもの)があります。
メリット
- 表面が加工されているため傷がつきにくく、メンテナンスしやすい
- 木材の収縮や変形が少なく、反りや割れが生じにくい
- デザインや色の種類が多く、部屋の雰囲気に合わせて選べる
- 無垢材より安く建築コストが抑えられる
デメリット
- 木のぬくもりは感じにくい
- 半年に一回程度の定期メンテナンスが必要
- 経年劣化でコーティングの剥がれが出てくる
- 深い傷をつけると中の合板が見えてしまう
変形がしやすく、手入れがしやすいものではありますが、物を落とした時などに深く傷が入ると下地が見えてしまうことがあるので注意です。
一般的に表面の木の部分の厚みがあるほど値段は高くなります。
クッションフロア
1.8~3.5mmくらいの厚さでクッション性をもったポリ塩化ビニルの床材になります。
価格がリーズナブルであり色や柄が豊富なので様々なシーンに使えます。
メリット
- 耐水性が高い
- 油汚れに強く掃除やお手入れが簡単
- 価格がリーズナブル
- 種類が豊富
デメリット
- 劣化が早いためこまめに手入れが必要
- 安っぽく見えてしまう
- 通気性が悪く湿気がこもるため床下にカビが発生する可能性が
- 家具を置くと跡や傷になることも
- 紫外線や熱で変形しやすい
耐水性が高いため、キッチンや洗面所、トイレなどの水回りに最適に使えます。
フロアタイル
フロアタイルはポリ塩化ビニルの床材でタイル状のものになります。
メリット
- 色や柄が豊富でデザイン性が高い
- 水や油汚れに強い
- クッションフロアよりも耐久性や耐水性が高い
- 重い家具を置いても跡がつきにくい
- 厚みが数mmなのでフローリングの上から重ねて使用できる
デメリット
- 防音性や遮音性は期待できない
- 硬い材質のため割れる可能性も
- タイルを一枚ずつ貼るので施工時間がかかる
- 境目から汚れや水が入ることも
- クッションフロアより費用が割高
天然石
大理石や御影石のように光を反射する素材のため高級感を演出することができます。
玄関ホールや屋外と室内をつなぐ場所で使うのが最適です。
メリット
- 高級感を演出できる
- 耐久性が高く傷がつきにくい
- ほこりや汚れ、ゴミが目立ちにくい
- インテリア性が高い
- 掃除が簡単
デメリット
- 初期費用や修理費用などのメンテナンス費用が高い
- 硬く冷たいためリビングや居室には適さない
- 硬いものを落とすと割れるリスクがある
- 色のついた液体をこぼすとシミになりやすい
畳
和室などで使われることの多い畳ですが、リビングの一角として利用することも。
一般的な畳のほかに、半畳タイプのもの、琉球畳などがあります。
素材もい草だけでなくポリプロピレン製のものもありバリエーションがあります。
メリット
- い草の香りでリラックス効果も
- 断熱性、保湿性に優れる
- 柔らかく肌触りがよい
- 定期的なメンテナンスで長く使える
デメリット
- 日焼けをしてしまい変色や痛みやすい
- カビやダニが発生する可能性
- 定期的に干したりメンテナンスが必要
- 重たい家具を置くとへこむ
カーペット
織物になっている床材。床が柔らかく、寝転がっても温かみがあります。
メリット
- クッション性がある
- 防音性に優れており音が響きにくい
- 足元の冷えを軽減する
- ホコリなどの舞い上がりを抑える
- 色や質感のバリエーションが豊富
デメリット
- カビやダニが発生する可能性
- 汚れやシミになりやすい
- 夏は蒸し暑くなる
- 家具や重たいものを置くと後になる
- フローリングよりもコストが高い
コルク
適度に柔らかいため、倒れても衝撃は少なく済みます。
ワインのコルクのようにぼろぼろになることはありません。
メリット
- 季節を問わず適切な温度を保つ
- 保湿性があり暖かく足触りが良い
- 防音性に優れている
- ハウスダストが舞いにくく防虫効果もある
- 滑りにくい
デメリット
- 紫外線で変色してしまう
- 施工できる業者が少ない
- 重たい家具を置くと跡が残る
- 種類によってはフローリングと同等のコストがかかる
部屋による使い分けは?
キッチンや洗面所、トイレなどの水周りには木材を使用するのはやめた方がよいでしょう。耐水性の高いフロアタイルやクッションフロアシート、コルクタイルなどがお勧めです。
玄関では高級感を出したいのであれば天然石ですが、廊下の続きとしてフローリングにするケースが多いと思います。
リビングはフローリングがお勧めですが、畳のスペースやカーペットがあっても良いと思います。
寝室や書斎ではフローリングのほかにカーペットがお勧めになります。特にワークチェアを使う書斎では床が傷つかないようにカーペットがおすすめですが、小さいカーペットを購入してそのうえでチェアを使うのでもよいと思います。
さいごに
今回は床材についてのお話をさせていただきました。
間取りを決めた後に打ち合わせで決めるものはまだまだあります。
一生に一度と言っていい大きなお買い物なのでこまごまとしたところまで納得がいくようなお家造りを頑張ってください。
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