今回は実写版の『秒速5センチメートル』を見てきたので、その感想を書きたいと思いますが・・・見てきてから熱発もあり記事を書いたのが2週間たってっていうのが少し・・・。
実際に見た感想としてはアニメ版と実写版では大きく変わっているところもあり、是非みてみることをお勧めします。
あらすじ
遠野貴樹は勤めていた会社をやめ、元上司のすすめで科学館でのプログラミングの仕事を受ける。そこには小学生時代、同じ転校生であった篠原明里と話をしていた小惑星などの記事もあり昔の思いにふける。小学生時代に同じ転校生として仲良くなったものの、中学にあがるさいに明里は引っ越しをしてしまう。文通という形で続いていた二人。
お互いに気持ちはあったもののその先にはすすめず。ある日二人は明里の引っ越し先で会うことを約束する。雪の影響で遅れてしまったがなんとか会うことができた二人。文通の際にでてきた桜の木を見に行き、そこでお互い30歳になったときに「いい大人」でなければ同じ日に再度桜の木の下で会うことを約束し二人は別れた。そして、高校時代、就職と時は流れ、30歳を迎えた年に・・・。
タイトルの意味
『秒速5センチメートル』は明里の発言で、秒速5センチメートルが指しているのは「桜の花びらの落ちていく速度」とのことです。
ちなみに本当の桜の花びらの落ちるスピードは秒速1~1.2mとのことです。だいぶ違いますが・・・そこはね。
実写版では1本としてつくられていますが、アニメ版では3本の作品で一つになります。そのシリーズ3作目のタイトルが『秒速5センチメートル』となっています。
原作:新海誠
新海誠監督は1973年生まれ。
長野県南佐久郡小海町でお生まれになられたよう。
ゲーム会社に入社したのちにパソコンで本格的に絵を描くようになったのがきっかけで自主製作アニメーションを制作するようになったようです。
代表作としては『きみの名は』『天気の子』『すずめの戸締り』『言の葉の庭』などがあります。
個人的感想と見どころ
ここからは盛大にネタバレがあるので注意してください。
原作とは違い大人になったシーンから
原作では小中学校の時期⇒高校生⇒社会人と一話ごとに遠野を主軸にして物語が経時的にすすんでいきました。
しかし、実写版ではまず大人になっているところから。水野理紗という遠野の大人になっている時の恋人と同じ職場という設定もあり、そこでの二人の関係も描かれます。原作では理紗の家に行った描写はないですが、実写版では一度行っていました。
その中で過去を振り返るシーンとしての原作での1話目や2話目が挿入されて話が進んでいくという感じ。
付箋には何を?
冒頭で「残したい言葉」を付箋に書いて模造紙に貼るという企画が科学館で行われます。そこには様々な言葉を書いている人たちが。
映画の最後にも再度登場しますが、結局主人公の遠野は何を書いたかは明かされません。
噂では公式インスタグラムに「大丈夫」と書かれた付箋をバックに写真が投稿されているとか・・・。(ちなみに自分はインスタグラムをやっていないので確認はできませんでしたのであしからず。)
この「大丈夫」は明里から言われた言葉でもあるので信憑性は高いかもしれません。
めちゃくちゃニアミスしているじゃん
前述のように遠野は会社をやめて元上司の紹介で科学館でプログラマーとして働きます。そして、明里は本屋さんで働いています。
最初のニアミスは遠野が理紗とデートとして本屋に行ったところ。そう、明里が働いている本屋です。二人は本棚越しに会っているという・・・。
そして他にも、発注ミスが発覚して科学館に注文されていた本を急遽届けに行った時。原作では何の接点もなかったのにこんなに接点ができるなんて。しかも、遠野がナレーションをしているプラネタリウムを明里が見ていくというシーンも。もちろん意図してではなく偶然としてですが。
あれ?結末変わるの??
と、思った人は少なからずいるのではないでしょうか。
原作ではなかった桜の木の下での再開の約束、そして実際に遠野は電車を乗り継ぎ約束の場所へ。
奇しくもあの時と同じ雪の降る日に、約束の場所へたどり着いた遠野。
そしてバックには桜の木が映し出され。
遠野と桜の木の間に誰かいるのではないかと思わされるようなアングルが続いたので「あれ、もしかして出会った??」と思わされました。だって、その前にも何度もニアミスしているから。「原作を変えてきたのか??それはそれでよし」と思っていましたが、流石にそんなことはなかった。
そこには誰も待っていない桜の木。振り返ってもだれもいない雪景色。
二人が再度交わることがないと原作で知っていながら、期待してしまった分悲しみを強くかんじてしまいました。
もちろん原作アニメをしっかり踏襲
様々な点で違う実写版映画でしたが、もちろん原作アニメをしっかりと再現している部分も。
冒頭の踏切のシーンは本当にそのまんま。そこに続く道も原作そのまま。リアルにある道をアニメ版で使用していたんだなということがわかります。
また、種子島での高校生活で出てくるコンビニも原作のままでした。これは本当に種子島にあるのか、似たものを他で探してきたのかはわかりませんが、再現度がすごい。
風景だけではなく、高校時代の遠野と花苗のやりとりも原作通り。高校時代はしいて言えばたばこのシーンがあったのは必要だったのかどうかわかりませんが・・・。
さいごに
今回実写版の『秒速5センチメートル』をみてきましたが、原作で内容を知っている人も是非見に行ってほしいなと思いました。
アニメ版との比較をできるのも面白いのと、昔の気持ちに戻り見ることができる新鮮さもありました。
もちろんまだアニメ版を見ていない人にもおすすめです。




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