「オルカン」といえば、投資初心者にも人気のある投資信託の一つです。
「全世界株式だから、世界中の企業に投資している」ということは知っていても、オルカンがどの国の通貨の影響を受けているのかまで考えたことがある人は、意外と少ないかもしれません。
特にアメリカの企業の比率が大きいため、「オルカンの為替といえば米ドル」と思っている人もいるでしょう。
しかし、オルカンはアメリカだけに投資しているわけではありません。
日本、アメリカ、ヨーロッパなど、さまざまな国や地域の企業に投資しているため、米ドルだけでなく、それぞれの国・地域の通貨の値動きも日本円で見た資産価値に影響します。
この記事では、オルカンがどのような通貨の影響を受けるのか、そして複数の為替がオルカンの値動きにどのように関係するのかを、初心者向けに分かりやすく解説します。
「オルカンは米ドルだけ見ていればいいの?」という疑問を、この記事で整理していきましょう。
オルカンは米国株だけではない
「オルカン」とは、三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の愛称です。
世界中の企業に幅広く投資するインデックスファンドで、アメリカだけでなく、日本やヨーロッパ、新興国などの株式も投資対象になっています。
「オルカンは実際にどの国や企業に、どのくらい投資しているの?」という点については、以前の記事で詳しく紹介しています。

そして、今回の記事で重要なのが、投資する国や地域が違えば、そこで使われている通貨も違うということです。
アメリカの企業なら米ドル、日本の企業なら円、ヨーロッパの企業ならユーロなど、投資先によって関係する通貨も変わります。
つまり、オルカンを日本円で見たときの資産価値を考える場合、米ドルだけでなく、さまざまな通貨の為替変動が関係してくるのです。
では、具体的にオルカンはどのような通貨の影響を受けるのでしょうか。
オルカンはどの通貨の影響を受ける?
オルカンは世界中の企業に投資しているため、投資先によって関係する通貨も異なります。
例えば、アメリカの企業であれば米ドル、日本の企業であれば日本円、ヨーロッパの企業であればユーロなど、それぞれの国や地域で使われている通貨が関係します。
つまり、オルカンを日本円で保有している場合、米ドル/円だけを見ていればいいわけではありません。
三菱UFJアセットマネジメントも、オルカンは投資対象の現地通貨建て資産を保有するため、米ドル/円以外にも複数の通貨の影響を受けると説明しています。
⇒三菱UFJアセットマネジメントの説明ページはこちら。
例えば、オルカンに含まれる企業の株価が現地通貨で変わらなかったとしても、その通貨と円の為替レートが変化すれば、日本円で見た資産価値は変わることがあります。
イメージすると、
アメリカの株式 → 米ドル/円の影響
ヨーロッパの株式 → ユーロなどと円の為替の影響
日本の株式 → 基本的に円で評価されるため、為替による直接的な影響は小さい
というように、投資先によって関係する為替が違います。

ただし、ここで注意したいのは、「それぞれの通貨の影響が同じ大きさ」というわけではないことです。
オルカンは世界の株式市場の規模に応じて投資するため、国や地域によって組入比率が異なります。
そのため、米国株の比率が大きければ米ドルの影響も大きくなりやすくなりますが、それでも米ドルだけでオルカンの値動きが決まるわけではありません。
オルカンの基準価額は、組入資産の価格変動に加えて為替変動の影響も受けます。
つまり、オルカンの為替を考えるときは、
「ドル円がどうなったか」だけではなく、「世界各国の株式と、それぞれの通貨がどう動いたのか」
という視点が必要になります。
複数の為替はオルカンにどう影響する?
オルカンはさまざまな国の株式に投資しているため、それぞれの国・地域の株価だけでなく、複数の通貨の為替変動も日本円で見た資産価値に影響します。
例えば、アメリカの企業に投資している部分には米ドル、日本以外のヨーロッパの企業に投資している部分にはユーロなど、それぞれの現地通貨が関係します。
そのため、オルカンを日本円で見たときの価値を考える場合、米ドル/円だけを見ればよいわけではありません。

例えば、オルカンに含まれる海外企業の株価が現地通貨で変わらなかったとしても、その通貨と円との為替レートが変化すれば、日本円で見た資産価値は変わることがあります。
同じように、株価が変化した場合も、その変化が為替の動きと組み合わさることで、日本円で見たオルカンの基準価額への影響が変わってきます。
つまり、オルカンの値動きは、
「世界各国の株価の変化」と「それぞれの通貨と円との為替変動」
の両方が関係していると考えると分かりやすいでしょう。
ただし、すべての通貨がオルカンに同じ大きさで影響するわけではありません。
オルカンは世界の株式市場の規模などに応じて投資するため、国や地域によって組入比率が異なります。アメリカの比率が大きいことから米ドルの影響は大きくなりやすいものの、オルカンの値動きが米ドルだけで決まるわけではありません。
4. 円安ならオルカンは上がる?
「円安になると、オルカンは上がるの?」と疑問に思う人もいるでしょう。
結論からいうと、円安はオルカンの基準価額を押し上げる方向に働くことがあります。
オルカンは海外の株式を多く含んでいるため、海外の資産を日本円に換算するとき、円安になるとその円換算額が大きくなる方向に働きます。
ただし、円安になれば必ずオルカンが上がるわけではありません。
オルカンの基準価額は、為替だけでなく、投資している世界各国の株価の値動きなど、さまざまな要因によって変化します。
また、オルカンは複数の国や地域に投資しているため、米ドル/円だけを見て値動きを判断することもできません。
つまり、「円安=オルカンが上がる」と単純に考えるのではなく、為替はオルカンの値動きに影響する要素の一つと考えることが大切です。
円安・円高が米国株やS&P500、オルカンなどの海外資産にどのような影響を与えるのかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

まとめ
オルカンは世界中の株式に投資するため、為替も米ドルだけでなく、投資先の国や地域に応じて複数の通貨が関係します。
そのため、オルカンの値動きを考えるときは、米ドル/円だけで判断するのではなく、世界各国の株価やそれぞれの為替の動きも含めて考える必要があります。
また、円安はオルカンの基準価額を押し上げる方向に働くことがありますが、円安だから必ずオルカンが上がるわけではありません。
「オルカンは米ドルだけの影響を受ける」というイメージではなく、世界中の株式と複数の通貨の影響を受ける投資信託だと理解しておくとよいでしょう。


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