今回は洋画実写映画の『TIME』についてのおすすめの記事を書いていきます。
こちらは2011年に制作され、SF・アクション・サスペンスといったジャンルに分類されます。
あらすじ
人類は遺伝子操作により25歳を迎えると一切老いることなく生活することが可能となった。しかし、人口の過剰を防ぐために左腕に光る時間表示が刻まれ、25歳になるとその時間が減っていき、寿命までのカウントダウンとなる。
寿命を手に入れるために労働の対価はお金ではなく時間として支払われるようになる。もちろん物の売買や公共交通機関の支払いも寿命となった。
貧困層では日々の労働により払われる時間でその場しのぎの生活を強いられ、他人の時間の窃盗も行われるようになってしまう。
そのため富裕層の住むエリアと貧困層の住むスラム街はタイムゾーンと呼ばれる壁により仕切られてしまう。
主人公・ウィルはそんなスラム街で働く25歳(25歳を3回目)の青年。ある日彼がバーで飲んでいると寿命100年を超える時間をもつヘンリーと出会う。しかし、長い寿命を他人が見えるようにしていたためギャングが現れ襲われてしまう。
その逃亡に力を貸すことでウィルは長い寿命をもらう。ウィルは母親とともに富裕層のエリアに移り住むことを決意するが・・・。
タイトルに込められた意味は?
ちなみに原題は『In Time』。直訳すると「時間内に」
この映画は『時間』がキーワードの映画となります。
寿命ももちろん『時間』ですし、この世界の通貨は『時間』です。なんならギャングも銃を使ってというより『時間』を奪うことで死に至らしめます。
『時間』をどのようにうまく使っていくかがカギとなるこの世界。
まさにピッタリなタイトル。原題の方がより「時間にとらわれている」感がある気がします。
主人公ウィルの俳優は
ウィル役の俳優はジャスティン・ランダル・ティンバーレイクという方。
もともとは1993年に子供番組「ミッキーマウス・クラブ」に出演。
その後1995年にポップグループのイン・シンクというアイドルグループにて活躍をしています。
その後は歌手として成功を収めていき、2005年に俳優活動を始めていきます。
2007年には「シュレック3」にてアーサー・ペンドラゴン役として声優も務めています。
彼はグラミー賞を10回、エミー賞を4回獲得しています。
彼が出演している作品で興味があるのが『ランナーランナー』という映画なのでみることができて、よかったらまた取り上げさせていただこうと思います。
ヒロインのシルヴィア・ワイスの女優は
シルヴィア役の女優はアマンダ・ミシェル・サイフリッドという方。
11歳の時にモデルとしてデビューをします。その後女優業も初め、『マンマ・ミーア!』や『レ・ミゼラブル』にも出演。『レ・ミゼラブル』は何十回とみているのですが、コゼット役の人とは映画を見てて気づきませんでした・・・。いわれれば確かにそうだ・・。
アカデミー賞の助演女優賞とゴールデングローブ賞の助演女優賞に1度ノミネートされています。
個人的感想
ここからは盛大にネタバレがあるためまだ見てない人は読まないでください。
老いない世界
作中では25歳で見た目が変わらなくなってしまう世界。主人公の母親が最初に出てきたときはまだ設定がわかっていなかったので、恋人かと思っていましたがまさか実年齢50歳の母親設定とは・・・。
なんか25歳より上そうにみえるキャラもちらほらいたような気がしますが・・・。まぁ置いといて。
この世界とてもよさそうに見えますが、問題もありそうですよね。
実年齢がわからないから恋愛相手が100歳を超えているとか、友達の祖父母とかありえちゃいますよね。
いや、「愛に年齢は関係ない」といってしまえばそれで解決なんですが・・・。
友達の祖父母と結婚(相手は再婚)とかなったら親族顔合わせで気まずそう・・・。
あと、ちょっと医学的になりますが、老いない体となりますが病気はどうなるのか?排卵などの生殖機能はどうなるのかという疑問。
癌細胞は分裂を繰り返すうちに遺伝子に傷が生じる(変異が起こる)ことで出現しますが、老いないといっても細胞は日々生まれ変わるわけで、癌になる人は増えそうと勝手に思いました。
また、女性でいうと排卵は一生で400~500個程度といわれるので、見た目25歳の体であっても実年齢80歳だともう子孫は残せないのかな~と余計なことを考えてしまいました・・・。
働く人の給料ってどうなってるんだろ
作中の序盤でウィルが工場で働いているわけですが、最後に一列になって日当が渡されていました。
表示された時間は「1日と4時間ちょっと」。
1日働いて1日分の寿命しかもらえなそう。ということは・・・この人たちは毎日働かないといけない??というかそれでは家賃や光熱費どうやって払っているの??という疑問。
そもそも作中でもあったノルマがアップして給料減るとかなったらタイムオーバーして従業員いなくなっちゃいません??
または工場が倒産したらそこで働いている人全員翌日にはタイムオーバー…。
他の収入源もあるのだろうか?
怖い世界だ・・・。
寿命100年をもつヘンリー
作中の序盤にでてくる彼。彼の出現で主人公のウィルの日常が大きく変わっていきました。
ただただその日を精一杯に生きるだけの生活から義賊のように銀行強盗をしては市民に寿命となる時間を配っていく生活に。
そんなヘンリーは作中で実年齢105歳とかなりの高齢であることが明かされます。さすが25歳から老いない世界・・・。
この絶妙な実年齢設定がいいですよね。自分たちではわからないけど、たしかにもう十分生きて色々なことをやってやることも無くなってしまうのかも。そこにさらに100年以上の寿命があることがわかっていたら、逆に生きることが苦痛なのかも。
時間監視局員 レオン
執拗にウィルを追い詰めるこの方。
途中からは正当な理由でウィルを追っているからいいんです。シルビアをウィルがさらったところからは「誘拐」とか「強盗」とかね。
でもその前って違くないですか?「重要参考人」として追うならまだしも、富豪のフィリップさんの自宅でウィルと接触してすぐにあんな寿命を奪わなくても…。
実際に「強奪」ではなく「譲渡」されて(しかも本人の知らないうちに)手に入れているわけですし。
そして最後に明かされるのが彼もまた貧民街出身であること。あの生活が出たいと思うのは共感できるわけだし、犯罪じゃないんだから執拗に追わないで上げてくれよと!
そして最後はタイムオーバーで主人公の前で倒れてしまう。
作中でも多くの寿命を持ち歩かないことが伏線としてでてきますが、これはやはり彼が貧民街出身で多くの寿命を持ち歩きたくないという気持ちがあったのかも。多くをもてばギャングに狙われますからね。
寿命とインフレ
この世界では一切お金が出てきません。コーヒーを買うのでさえ4分の寿命を払い、公衆電話をかけるのでさえ1分の寿命を取られます。
そんな世界にもインフレ、物価の上昇があります。すごい世界ですよね。
もともとコーヒーは1杯3分だったのが4分に、バスは1時間の寿命が2時間にあがっています。
現実世界でもインフレはあります。しかし、正直物価が上がろうともすぐに命に直結はしないですが、この世界ではもろに直結してしまいます。
だってその日暮らしでいたのに物価が倍になったら買い物だけでいえば寿命は半分になりますからね。
現に主人公の母親はバスに乗る寿命もなく走ったけど間に合わなずにタイムオーバーしてしまいました。
バスに乗れていれば主人公に時間内に会って寿命を分け与えてもらおうとしていたんでしょうね。というか、朝食時間として分け与えてなければ生きていられただろうに・・・。
現実世界では無駄遣いをしても命にはほぼかかわらないですが、この世界では無駄遣いが命に直結してしまいます。
そう考えると現実世界でも無駄に出費せずに生活をしようという気にも・・・。
走るということ
作中で何回か走ることについて言及するコメントがありました。
時間監視局員の人はウィルを探すときに「走っているやつ」を条件としてカメラの画像から探しています。その理由が「体に染みついている」ということ。
シルヴィアは「走っていたから、スラムの人みたいに」という発言がありました。
富裕層つまり寿命が長くある人は急ぐ必要がなく、貧民層つまりその日暮らしの寿命の人は急いで移動しないとリミットがあるので走らざるを得ないということです。
現実世界でもおなじような感じなのかなと。
シルヴィア・ワイス
はじめはクールな敵役なのかなとも思いましたが、最終的にはクールには程遠い相棒となっていました。
初めはクールに近づいてきたかと思えば、誘拐されたときは敵対心むき出しに、しかしその後身代金を払ってもらえないという不憫な一面も。
その後は時間監視局員を撃ってみたり、カージャックの片棒を担いでみたり、銀行強盗さえノリノリでしてみたり。
この作中で一番変化のあったキャラかもしれません。
さいごに
今回は『Time』についておすすめとして記事を書いてみました。
Disney+でみることができるのでぜひ見てみてください。
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