今回は日本映画の『Broken Rage』についてのお勧めになります。
北野武監督の作品で現在Amazon prime videoで独占配信中になります。
2024年の作品で、第81回ベネチア国際映画祭アウトオブコンペティション部門に出品された作品になります。
それが早速2025年2月14日からAmazon prime videoで世界配信が開始されました。
今回の映画は前半のまじめなパートと後半のパロディーパートがあるためみていて面白かったです。

現在prime videoで無料体験もあるので興味があれば下記からどうぞ。

あらすじ
「ねずみ」と呼ばれる殺し屋の男は謎の人物「M」からの依頼を受け暗殺を重ねていた。ある日依頼の受け渡し場所である喫茶店で警察に抑えられ取り調べを受ける。口を割らない「ねずみ」に対して刑事たちはある提案をする。それは、罪を全てもみ消し、十分な報酬と新しい身分を提供する代わりに麻薬組織への潜入を行う覆面捜査官にならないかというものであった。そして「ねずみ」は・・・。
タイトルの意味
『Broken Rage』を直訳すると「壊れた怒り」となるようです。
前作の『アウトレイジ』が成功をおさめましたが、それを壊すという意味や、自分自身の映画キャリアを壊すという意味を込めてタイトルをつけたようです。
キャスト
ねずみ役:北野武
日本人で知らない人はいないでしょうが、元々は俳優ではなく、コメディアンとして活躍し、明石家さんま・タモリとともに「お笑いBIG3」として知られています。
その後監督業も始めていおり、2018年には旭日小緩章を受賞しています。
映画監督としての代表作としては『アウトレイジ』シリーズや『HANA-BI』、『座頭市』などがあります。
井上刑事役:浅野忠信
実はアメリカ人の血が入ったクオーター。
日本の俳優ではありますが、海外映画にも数多く出演をされています。ハリウッド映画のデビュー作品は『マイティ・ソー』になりますが、その後も『バトルシップ』や『47Ronin』、最近では海外ドラマの『SHOGUN 将軍』にも出演されています。
金城役:中村獅童
中村獅童さんは元歌舞伎役者の初代中村獅童の元に生まれました。生まれた時から父親は歌舞伎役者を廃業していましたが、親戚たちの舞台を見に行くことがきっかけで自らも舞台に出たいと6歳から日本舞踊と長唄を始めたようです。ドラマや映画では「新選組!」や「デスノート」などに出演されています。
個人的感想と見どころ
ここからは盛大にネタバレがあるためまだ見てない人は読まないでください。
殺し屋堂々とやりすぎじゃない?
前半パート(まぁ後半パートもですが)で一人目の殺害のシーン。
大勢の前で素顔で3人を射殺すればそりゃつかまりますよね。
殺し屋ってもっと人気のないところでターゲットを殺すのでは?と思いましたが、ヤクザ映画的な側面で堂々と殺しをするところを入れたかったのか、それか後半パートの面通しのくだりをやるためにもわざとなのかなとも考えてみたり。
ただ、あれだけ無表情で3人を冷静に撃ち殺すというのはそれなりのインパクトのあるしーんではありました。
そんなうまく潜入できる?
警察に捕まった後に麻薬の売買の現場を抑えるための覆面捜査官になった「ねずみ」。
金城に近づくために、同じく覆面捜査官と一芝居をうちましたが、あれですんなり組長のボディーガードになれるかと言われたらかなり怪しいところがあります。
お店でトラブルを起こすような人を雇うかな~?
まぁ、後半パートでは何もしていないですが、まさかの可哀そうという点でいきなりボディーガードって(笑)パロディーだからいいのか?
本編があるからよりパロディが楽しい
今回の映画のすごい点はセルフパロディー。
他の作品をパロディーとするのではなく、自身の作品をパロディー化することで本編である前半との比較ができるというのは画期的だと思いました。
パロディーでは元ネタがわからないと面白さが半減してしまいます。それを一つの作品で連続して見せることで、「さっき観た真面目な作品」をすぐさま「笑いの題材」に変えてしまうというのが映画監督・北野武でもあり芸人・ビートたけしの凄いところだと思います。他の監督では思いもつかないでしょう。
ただ、その分「ちゃんとした映画」を期待した人にとっては肩透かしな印象になってしまうかもしれません。なぜなら「お笑い」を見るつもりがないからです。前半だけではボリューム不足、後半になるとお笑い番組を見ている感じになりがっかりといった感じになるでしょう。一方でお笑いが好きな人にはとてもはまると思うけど。自分は往年のお笑い番組を見ている感じで後半を楽しめました。
さいごに
今回は北野武監督の『Broken Rage』をご紹介させていただきました。
是非皆さんにも見ていただければ!
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