前回がキッチンだったので今回はダイニングについての記事となります。
家を建てたときの自分の考えだけでなく一般的なことも記載をしていきます。
- ダイニングって?
- そんなに種類がある??
- 広く見せるにはどんな形がいいの?
といった疑問にお答えできるようにしていきたいです。
そもそもダイニングとは
「〇LDK」や「〇DK」のDに対応するのが「ダイニング」になります。
基本的に食事をするところを指します。ダイニングテーブルやいすを中心に、キッチンと隣接していることが多く、料理をつくりながら家族と会話を楽しむ空間でもあります。
かなり前、中世ヨーロッパでは大きなテーブルを用いて家族や使用人、来客と一緒に食事をとるのが一般的であり、社会的地位や権力を示す場でもあった。
しかし、現代では生活スタイルが多様化し、リビングとダイニングを一体化したLDKというスタイルが採用されます。
ダイニングのパターン
ダイニングをどのように配置させるかは大まかに分ければ次の3つに分かれます。
- リビングと同じ空間に置く。
- リビングと独立した空間とする。
- キッチンと横並びにする。
リビングと同じ空間に置く
おそらく一般的な配置になります。
同じ一つの大きな部屋の中に、キッチンとダイニング、リビングを一緒にする配置になります。
このタイプのメリットやデメリットは次の通りです。
メリット
- コミュニケーションが取りやすい
- コストは安く済む
- 冷暖房機器が少なくて済む
- 部屋が広く見える
デメリット
- 冷暖房効率は下がる
- 食事の匂いが充満する
- メリハリが無くなる
一緒の空間にあることで、遮るものがないため冷暖房機器は一つあればたいていは済みます。しかし、大きな部屋を冷やしたり温めたりしなくてはいけないため効率は悪くなります。
また、一つの空間のためコミュニケーションは取りやすく、部屋自体の開放感があり広く感じることができます。さらに、建築時に部屋を仕切る壁やドアなどがつかないためコストは下がります。
しかし、一つの空間であるがために食事の匂いはテレビを見てくつろいでいる時にも漂ってきたり、ダイニングテーブルでそのままだらだらしたりテレビをみてまったりしたりと本来の「食事をする」という場所ではない役割を担う可能性があります。
リビングと独立した空間にする
これは上記の写真のリビングとダイニングの間に壁・ドアを設けて完全に別の部屋にするという方法です。
メリット
- 冷暖房効率は上がる
- 食事のスペースとくつろぐスペースを明確に分けられる
- 来客時に便利
デメリット
- コミュニケーションが取りにくい
- 一つの部屋が狭くなる
- コストはかかる
先ほどの「リビングと同じ空間に置く」とは真逆になります。
部屋が小さくなってしまい窮屈感が出てしまう可能性がありますが、一つ一つの部屋の冷暖房効率は上がります。
最大のデメリットとしてはやはりコミュニケーションの問題がでてきます。
例えば料理ができたことを知らせようとしても別の部屋にみんながいるわけなのでいちいちリビングに移動して声をかけなくてはいけなくなる可能性もあります。
ただ、大きなメリットとしては来客があった場合には便利になります。
他に通すべき部屋があるのであれば別ですが、大概はリビングにお客様をお通しすることになります。
この時に、全て一緒である場合はキッチンの中を見られる可能性があります。
一方で別々の空間にした場合は、キッチンやダイニングへの通路を閉じてしまえば見られることはありません。食事のスペースというとってもプライベートな空間をあまり見せたくない人は断然このパターンがお勧めです。
キッチンと横並びにする
キッチンンとダイニングを横並びにすることで、同じ空間内であってもリビングとその他を心理的にも隔てることができます。
このパターンのメリットとデメリットは次のようになります。
メリット
- 家事の効率化
- 見た目がスッキリ
- リビングを広くできる
デメリット
- 水撥ねには注意
- キッチンからダイニングの動線が遠く感じる
- キッチンにより圧迫を受ける
キッチンとダイニングが接することで、料理の提供や片付けでの移動距離は減ります。大した距離ではないように感じるかもしれませんが、毎日最低3回一年中行き来するとかなりの距離になります。
横並びであればキッチンやダイニングの「食」のスペースと「くつろぎ」のスペースであるリビングを明確に分離することができスッキリします。
キッチン・ダイニングをひとまとめにすることでリビングを広くすることもできます。
しかし、近いがゆえに困ったことも。
シンク側にテーブルがくれば洗い物のときに水が撥ねてくる恐れや、コンロが近くにくれば油跳ねの恐れも。
キッチンが近いため物理的にも精神的にも圧迫感をうける人もいるかもしれません。
また、キッチンとダイニングをピッタリくっつけてしまうと構造上どうしてもリビングからキッチンへ行くときにダイニングスペースを迂回しなければなりません。横並びにするとしても間を通れるくらいには開けた方が便利かもしれません。
他にもこんな方法も
住む人数が少なく、ダイニングスペースを極力小さくしたいという場合にご提案するのはキッチンのカウンター部分またはテーブル付きのカウンターキッチンをダイニングとしてしまう方法です。
料理の提供も究極的に近く、おしゃれな感じもします。
2畳程度キッチン部分を広げればダイニングができてしまいますのでリビングが大分広く取れます。
ただ、水撥ねのリスクがあります。写真のような形よりもカウンターを一段上げてその向こうにテーブルをつけたほうがまだよいかもしれません。
ダイニングを広く見せるためには
ダイニングを広く見せるためにはいくつかポイントがあります。
テーブルを小さくする
当たり前ですが、物理的にテーブルを小さくすることで相対的にダイニングのスペースは広くなります。
また、玄関から入ってすぐにリビングで奥にキッチンやダイニングがある場合はあまり問題になりませんが、構造上リビングが奥になってしまう場合ダイニングを行き来する機会が増えるため、大きなテーブルを置くと邪魔になってしまいます。
ただ、あまり小さすぎるテーブルは食事の時に窮屈になってしまいます。
ガラステーブルを検討する
あるスペースの真ん中にドーンと大きなものがあると圧迫感がでます。
しかし、それが透明であれば心理的な圧迫は受けづらくなります。これは物体の先が見通せるため空間が広がっていると認識するためです。
これを利用し、テーブルの天板が透明なガラステーブルにすることで広く感じることができます。
欠点はテーブル自体が重くなってしまうことです。
大き目の窓を置く
視覚的に広がりをもたせるために、壁面に窓を設置することで開放感を得られ同じスペースでも広く感じることができます。
ただ、小さい窓であると逆効果となります。
また、窓の外がすぐに塀で奥行がなかったり、窓はあるけど常に閉めておくようではもちろん意味はありません。
最低限のスペースはどれくらい必要か
ダイニングテーブルを置いて人が座れる分の幅があればOKと思っているとおお間違えです。
次のイラストは以前も紹介したことのある「住宅四天王 エース」さんの動画の引用になります。リンクから飛べるので是非みてみてください。
これを参考にすると、テーブルと壁の間の必要な距離がわかります。
テーブルと壁の間を80㎝程度でとると、その後ろを通ることが困難になってしまいます。そこが誰も通らないような場所ならば問題ありませんが、通路として使うような位置にある場合はよく考える必要があります。
設計上どうしても幅がとれないというときはテーブル自体を小さくするか向きを考える必要があります。
引用:住宅四天王エースさんの「【17選】キッチンや洗面台など適正な寸法をってい解説!【間取り迷子】」より
さいごに
今回はダイニングのあれこれについて記載してみました。
どなたか一人でもお役に立てれば幸いです。
コメント