今回は株の取引きで行われる手法の一つとしてのレバレッジ取引・信用取引について簡単な範囲でまとめていきます。
レバレッジ取引・信用取引
「レバレッジ」とは「てこの原理」という意味を持ちます。
小さな力で大きな力を生み出すのが「てこの原理」ですが、「レバレッジ」では小さな金額で大きな金額を動かすという意味合いで捉えてもらえればよいと思います。
FX(Foreign Exchangeの略で、「外国為替証拠金取引」)ではこのレバレッジを活用した取引が一般的にです。
また、株式投資においては信用取引と言われます。
レバレッジはつまり借金
実際にどのようにして小さい金額で大きな金額を動かすかというと、無い袖は振れないため、証券会社から現金や株式を担保として預けてお金を借りて取引をすることになります。
つまり一時的とはいえ借金をします。
その借りたお金を用いてFXや信用取引を行い利益を出して借金を返し、差額を収益としていくということになります。
借りられる金額に関しては取引の種類にもよりますが、証拠金(預けた担保の価値)によって変わります。
FXであれば証拠金の25倍、信用取引では3.3倍となります。暗号資産であれば2倍のようです。
レバレッジのメリット
レバレッジ取引のメリットについては以下のようなものがあります。
少ない手持ちで大きな金額の取引きができる
例えば自己資金が100万円の取引きで10万円の儲けを得られるとします。
この場合レバレッジをかければ、5倍であれば50万円が、10倍であれば100万円の利益を出すことができます。
本来であれば100万円の利益を出すためには自己資金1000万円が必要になるため、これは大きなメリットになり得ます。
資金効率が上がる
自己資金100万円の場合を考えます。
色々な株に投資をしたいと考えたときに、レバレッジ10倍でFXの取引をすれば、自己資金10万円で100万円分の取引きが可能となります。
他の90万円に関しては、他の商品に回せるため、資産運用全体の資金効率が向上します。
売りからでも利益を狙うことができる
一般的には株を購入し、価値が上がった時に売ることで差額の利益を得ます。
しかし、レバレッジ取引では売りを先に行うことができます。これを信用売りといいます。
証券会社からお金をかりるのではなく、株を借りることでその株をすぐに売ることができます。
打った株は値段が安くなったタイミングで買い戻し、差額分を利益とすることができます。
例えば100万円分の株を借りてすぐに売り、100万円にします。同じ個数を買い戻すのに80万円ですめば、差額の20万円が利益になるということです。
レバレッジのデメリット
では逆にデメリットにはどのようなものがあるでしょうか。
損失がでると大きくなりやすい
通常の売買であれば、100万円分の株を購入し、40%も株価が下落すればその価値は60万円になります。
一方信用取引で3倍でレバレッジをかけた場合、同じ40%下落でも300万円分の株が180万円の価値になります。
これは当たり前な結果ではありますが、レバレッジをかけているのとかけていないのとではそのあとが大きく変わります。
それはレバレッジをかけているということは借金を返さなくてはいけないということです。
レバレッジ3倍で300万円の取引をしているということは、100万円の証拠金で200万円を借りているということになります。
つまり300万円から価値が減り180万円しか手元にないのに200万円を返すということになります。つまり20万円の負債を抱えるということになります。
本来の取引では価値が0%になったとしても負債を抱えることはありえません。しかしレバレッジをかけると負債をかかえる可能性が出てきてしまうのです。
長期保有ができない可能性がある
レバレッジ取引の場合、「強制ロスカット」が起こる可能性があります。
強制ロスカットとは相場の変動により含み損が大きくなった場合に、強制的に解約され損失を確定されることです。
これはみかたによってはそれ以上に負債を抱えなくて済むという考え方もできます。
この強制ロスカットがあるため、長期で見れば上昇するとしても一時的な暴落により長期保有ができなくなってしまいます。
手数料がかかる
暗号資産FXや仮想通貨などでレバレッジをかけて売買をすることができますが、その際に手数料がかかります。
借金のため利息と思ってもらえればいいかと思いますが、この手数料が毎日かかることになります。
さいごに
レバレッジをかけることで一気にお金を稼ぐことができる可能性もありますが、逆に一気に破産する可能性もある諸刃の剣となります。
時間をかけてゆっくり資産を増やすのが嫌な人には一つの方法となるかもしれませんが、お金をたくさんかせぐためにはそれまで勝ち続けなければなりません。一度でも負ければ・・・。
個人的には長期保有のファンドでの積み立てがいらない心配をせずに淡々と行えていいのかなと思います。
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