ラム酒の製法と分類の仕方3種類

雑記

今回は蒸留酒の1つである「ラム酒」について記事をまとめてみました。

ラム酒の起源

ラム酒には諸説があります。その1つとして16世紀ごろにヨーロッパ人がカリブ諸島で製造したのが始まりであるという説があります。

そもそもラム酒の原料であるサトウキビはカリブ諸島には存在していませんでした。

1492年に探検家のコロンブスによってカリブの島々にサトウキビが持ち込まれたとされています。

17~18世紀にかけてヨーロッパに喫茶文化が広まり、砂糖の生産量が急激に増加しました。

砂糖を精製する途中で廃糖蜜が生じ、それを発酵させてできるラム酒の製造も盛んにおこなわれるようになりました。

ラム酒の作り方

サトウキビの収穫

収穫は糖度がピークに達する乾季に行う。

サトウキビは刈り取った後、加水分解と酸化が始まるためすぐに次の工程に進める。

洗浄・切断・圧搾

大きな滑り台のような機械を用いてサトウキビを洗浄し異物を除去する。

次にカッターで20㎝ほどに切断をする。

切断したサトウキビをシュレッダーにかけて繊維を裂き、3~5個の歯車に順に押しつぶされていきジュースを絞りだす。

砂糖と糖蜜の分離

サトウキビジュースを加熱・濃縮をすることにより糖分を含む糖液ができる。

バスケット型の遠心分離機に入れ、砂糖の結晶と糖蜜とに分ける。

(分離された糖蜜がトラディショナルラムの原料となる。)

発酵

酵母が糖分を分解し、エチルアルコールと炭酸ガスに変化させる。

発酵の段階で芳香成分の大部分が形成される。

発光時間は24~36時間で行い、発行後のアルコール度数は平均4~8%となる。

蒸留

カリブでは大多数がステンレス製の柱状型連続式蒸溜機を用いる。一部では単式蒸留器も用いられている。

発酵した液体を熱することで気化したアルコールがコンデンサーを通り抜け液化される。アルコール度数は70%程度となる。

熟成

ステンレスタンクで数カ月から数年寝かされ、その後ボトリングされる。

ラムの分類の種類

ラムの分類には「風味によるもの」「色(熟成年数)によるもの」「製法によるもの」がある。

風味による分類

ライトラム

連続式蒸溜機で蒸留し、短期間熟成させた軽快な味わいのラム酒。

スペイン系の生産地に多く見られるタイプで、カクテルベースに用いられる。

ミディアムラム

ライトラムより風味が強く、ヘビーラムよりは個性が控えめなもの。

主にフランス領植民地に多いタイプで、カクテルベースに用いられる。

ヘビーラム

単式蒸留器で蒸留され、風味豊かで香りも強い個性的なラム酒。

イギリス系の植民地で発展してきた濃厚な味わい。お菓子作りにも重宝される。

色(熟成期間)による分類

ホワイトラム(シルバーラム)

活性炭などで濾過を行い、淡色または無色透明に仕上げられたラム酒。

3か月~1年程度熟成されたもの。

カクテルベースに最適。

ゴールドラム(アンバーラム)

樽熟成ならではの薄い褐色が特徴。

ホワイトラムとダークラムの中間的な味わい。

3年未満の熟成期間となる。

ダークラム

3年以上樽熟成させた濃い褐色のラム酒。

焼き菓子などに用いられたり、ロックやストレートで味わうこともある。

製法による分類

インダストリアルラム(工業生産ラム)

廃糖蜜を原料として作られるラム酒。

ラム酒の大半がこの製法となる。

アグリコールラム(農業ラム)

サトウキビの搾り汁を原料に造られるラム酒。

フランス領の植民地で開発された製法。

さいごに

今回は蒸留酒の一つであるラム酒についてまとめてみました。

誰か一人でもお役に立てて入れば幸いです。

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