NISAで行うS&P500の中身と成り立ち

お金

前回がオルカンについてだったので今回はS&P500について知っていそうで知らなかったような内容をお届けできればと思います。

S&P500のSとPって何?

「S&P」とは「スタンダード アンド プアーズ」の略です。

「標準と貧乏」??

縁起悪くないですか?

と思った人は間違えです。

「スタンダード」はStandard Statisticsという会社の名前になります。

「プアーズ」はPoor’s Publishingという会社名になります。

後者はヘンリー・ヴァーナム・プア―さんんというアメリカ人が兄のジョン・プア―とともに弁護士事務所を開業したところからお話がスタートします。

彼らは当時成長中であった製材業に投資することで富を築きます。

その後「American Railroad Journal」という雑誌を買収しアメリカ中の鉄道会社の経営状況をまとめ始めました。

その後ヘンリーさんは息子とともにPoor’s Publishingを設立します。

1941年資金繰りに難航したPoor’s PublishingはStandard Statisticsと合併することになりました。

これがS&P500の「S&P」の由来です。

ちなみに合併当初は企業数は416でしたが、1957年に今の500社になりました。

投資先

投資先はもちろんアメリカの企業ですが、採用の基準が他にもあります。

  • 浮動株比率が最低50%はあること
  • 直近四半期及び過去4・四半期の決算合計が黒字であること
  • 時価総額が一定基準を超えていること

があります。

時価総額に関しては固定した値がないようです。年によっても変動しており、61億ドルを超えるときや146億ドルであったり82億ドルであったりと変動があります。ちなみに2024年4月30日の時点では最小時価総額は約47億ドルのようです。

浮動株比率が50%以上というのは、その会社の株の大多数を創業者などが保有している場合、多くの人が株式取引できないため採用をされません。

また、直近四半期や4四半期つまり1年での合計が黒字であることというのは単純に赤字企業をいれておくことがリスクになるからです。

では、実際にはどんな企業に投資をされているのかを見ていきます。

出典:S&P Global

上位10銘柄には有名な企業が名を連ねています。

いつもお世話になっているGOOGLEやAmazonなども入っています。

業種別にみると1位は「情報技術(information technology)」となっており全体の3割がこの分野に集まっています。この分野に当てはまるのはアップルやマイクロソフトなどです。

2位は「金融(Financials)」でアメリカンエキスプレスやJPモルガンチェースといった銀行などが当てはまります。

3位は「ヘルスケア」で医療機器メーカーでもあるジョンソン&ジョンソンやファイザーがこれに当てはまります。

4位は「一般消費財(consumer discretionary)」でAmazonやマクドナルド、スターバックスといったものが当てはまります。

11業種中4業種で6割程度の比率となっています。

お分かりのように決して均等分散での投資ではありません。

傾斜をかけて今後伸びるであろう分野には多くの金額を、そうではない分野であっても分散として投資を行っています。

まとめ

S&P500のSとPはもともと会社の名前であり合併してS&Pという名前になっています。

投資先はアメリカ企業というだけではなく、直近で赤字を出しておらず経営状態の安定した会社に投資を行っています。

各分野に均等での投資を行うわけではなく将来性などを考えて傾斜をかけて分散投資を行っています。

また、前回もお話したように、オルカンと同様に各銘柄を自動的に入れ替えてその時々の最適な比率にしてくれるので、放置していても勝手に利益がでてくるという優れものです。(もちろん短期で見るとマイナスになることもあります。)

おわりに

今回はS&P500の構成をメインに解説をかかせていただきました。

誰かのお役に立てれば幸甚です。

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