今回も注文住宅で間取りの終盤で出てくる「電気配線」について取り上げたいと思います。
前回はコンセントについての解説になりましたが、今回は室内の電気のスイッチについて解説を行っていきます。
前回のコンセントの記事は下を参照してください。
- そもそもスイッチの種類は何があるの?
- スイッチを置くのにどんなことに気を付けたほうがいいの?
- 失敗したと思ったことは?
といった内容で今回記事をさくせいしています。
よかったら最後まで読んでみてください。
スイッチの種類
一口に電気のスイッチといってもそのシーンに合わせたスイッチが存在します。
一条工務店ではスイッチの種類を冊子でもらうのでそこから選ぶことになります。


普通のスイッチとしては「ワイドスイッチ」になります。
「ホタルスイッチ」は外の電気やトイレなどに向いており、電気がオフの時には緑色に光ります。いちいち外に出て確認したり、トイレのドアを開けて確認しなくても一目でわかるようになっています。
「3路スイッチ」は階段などに向いており、1Fと2Fのように離れたところで同じ電気のON/OFFを切り替えられるようにするものになります。
「タイマースイッチ」はお風呂での換気扇用になり、今すぐには消したくはないけどずっとつけていたくはないという時に決めた時間の長さだけONになるようにできるものになります。
「かってにスイッチ」はセンサーで人が近づくと自然につき、一定時間人がいなくなると自動で消えてくれる便利なものになります。
他にもスイッチの種類はありますが、この後のお話をするのにとりわけ必要なスイッチだけご紹介してみました。
スイッチの場所を決める時に気を付けることは?
今回注文住宅で家を作る時に気を付けた箇所、そして実際にできてちょっと失敗したかなというところを含めて記載してみたいと思います。
まずはじめに、我が家の図面をご紹介です。といってもなにがなんだかと思うかもしれませんが・・。
左が一条工務店の方に提案をいただいた図面、右が訂正してもらい作り直した電気の図面になります。


まずは動線
なによりも優先すべきは動線でしょう。
部屋に入るのに電気のスイッチがすぐ近くにないなんてことはないでしょうが、離れた場所にあると不便極まりないです。


例えば、我が家のリビングのスイッチは当初階段の登り口とテレビ台の横に位置するところに設置を提案されていました(J3から伸びる赤い線の先にスイッチの予定)。
ただ、それではスイッチの位置も近くなってしまい正直1か所で十分という気がしました。
それよりは、玄関から廊下を通りLDKに入ったところにまとまってスイッチを配置したほうが便利かと思い、キッチン横のパネル部分にスイッチを集約し、リビング・ダイニングのスイッチも提案された2箇所の中間(階段に向かって左側の壁)に変更しています。
こうすることで、部屋に入った瞬間の奥のリビングの電気がつけられるようになりました。提案のままでは夜帰ってきてリビングだけつけたくても、暗い中で移動してつけるか、一度キッチンかダイニングの電気をつけてからリビングをつけてキッチンかダイニングを消さなければならないという二度手間を取るかの2択となっていました。それはめんどくさい。
場所は平気?
人はだれしもミスをしてしまうことがあります。完璧というものはないと思っていた方がいいくらいです。
たとえ、その道のプロだとしてもやはり間違えは起こすことも。最後は自分が頼りと思って念のためにスイッチの位置が問題ないかを考えましょう。
例えば、ドアを開けたらスイッチが隠れてしまわないか、スイッチとコンセントの位置が揃っているか、高さはそれであっているのか。
そもそもドアを開けたら隠れてしまうスイッチは相当なミスです。ドアが開く方とは逆にスイッチがある方が開けてすぐにおすことができます。
スイッチとコンセントの位置に関しては必ずしも縦でそろっている必要はありませんが、スイッチの縦軸でコンセントがある方が、数㎝ずれてコンセントがあるよりも揃っていて綺麗であることは自明の理。
今回なぜか電気配線の初回提案で階段のところにリビングのスイッチが来ましたが、これって場合によっては押しにくいと思うんです。床からスイッチを押す高さと、階段を下りてくる途中で押す高さでは変わってしまうので違和感が生まれてしまいます。可能であれば階段の途中ではない方がすっきりするかと思います。
スイッチの特性をいかす
前述したようにスイッチにはそれぞれの特性があります。
例えば前述した「かってにスイッチ」は次のようなものになります。
下半分に「切」「自動」「連続入」の3つに切り替えられるスイッチがあり、下にはセンサーがついています。
よくみるとカバーがあり、これを調節することでセンサーの範囲を調整できます。
例えば写真だと向かって右側を動いていてもセンサーは反応しません。


そして蓋を開けると、「自動」にした場合の連続点灯時間やセンサーが反応するときの明るさ調整(昼まで明かりが入っている時は反応しないようにしたり)をするダイアルが出てきます。
これとっても便利なんです!実際うちにはそこかしこに採用しています。
右は2Fの図面の一部ですが、「かってにスイッチ」が2箇所。
一つは階段を上ったホール部分に。これは階段を上ると勝手についてくれます。
もう一つはそこから図面上側に行ったところの廊下に。これはセンサーの範囲を絞ることで洋室2~3に向かう時だけ自動でつくようにして、洗濯物を干せる廊下で人が行きかっても点かないようにしています。
こうすることでそれぞれ自室に入ればセンサーでしばらくしてかってに消灯をしてくれるので電気の消し忘れが亡くなるだけでなく、夜中に子供が部屋から出てきてもすぐにセンサーで照らしてくれることを狙っています。

他にもトイレや玄関ホールと廊下に採用しています。いずれも電気の消し忘れに役立ってくれていますが、玄関ホールに関しては次のような別の意図もあります。
見た目にもこだわる
スイッチは便利なところにあるべきではありますが、おかなくてもいいスイッチであれば見た目を気にしてあえて置かないという手も。
実は自分の家は玄関からみるとスイッチが一つもありません。(まぁコンセントはあるのですが。)
人が来た時に電気のスイッチがどーんとお出迎えするのではなくスッキリ見えるように工夫をしています。コンセントも普段は物の陰に隠して見えないように工夫。
肝心のスイッチはシューズクロークの中に隠したので玄関でスイッチのオンオフは可能であり、かつ人がきたらシューズクロークの扉を閉めて見えないようにしています。
ベッドの手元のスイッチ
他の記事を見るとたまにでてくる寝室のベッドの枕元にスイッチを置くことを推奨しているものも。
確かに部屋の入口で電気を消してまたベッドに戻るのってめんどくさいし暗くなっちゃうから危ないですよね。
ただ、それって本当に要りますか??
不要なスイッチはコストがかさむだけではなく後々のトラブルの元。
例えばベッドを変えた場合は?模様替えをしようとしてもスイッチに縛られたら?
今の電気はそもそもリモコンで調光ができるため、そのようなライトを取り付けておけばわざわざベッドの枕元にスイッチを設置する必要はありません(ホテルじゃないんだから)。
布団に入ったらリモコンで消灯で問題なし。不要なスイッチをつけるのはやめましょう。
住んでみて失敗したこと
実際住んでみて失敗したなぁと思うところが2箇所。
キッチンライト
動線が大事と言っておきながら、自分はその動線で多少なりとも失敗をしました。
それはキッチンとカウンター上のライト。
これらは廊下から入ってきて右側のnパネル内にスイッチがあるのですが、これを階段横にあるリビングやダイニングのスイッチの方にもつけておけばという気持ちに。
というのもご飯の時にキッチンがつけっぱなしで消したいときにいちいちキッチン横を通って消しに行くのがめんどくさいというところ。正直時間にすれば3秒程度ですが、それでもやはり多々あることなのでフラストレーションがたまることも。
2F廊下のセンサー位置
書斎で作業をしていると空気がこもって暑くなることが。
そのため夜などはドアを開けっぱなしにすることが多いのですが、ドアを全開にすると中で作業をしていても廊下のセンサーが反応してライトが点灯してしまうんです。
センサーをオフにすることもできるのですが、それでは不便だし、部屋の扉を半分閉めればなんとかなっているのでそれで過ごしています。かってにスイッチを採用するときにはswitchの位置だけでなくセンサーの位置も重要になってきます。
さいごに
今回は電気図面のスイッチについて自分の体験を踏まえたうえで記事を作成してみました。
何か個別で知りたいことがあればメールをいただければ幸いです。
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