前回「ビールの種類について」の記事をかかせていただきました。
今回はお酒関連でワインについて取り上げたいと思います。
あ~、はいはい、白ワインと赤ワインとあとロゼですよね?
という方もよければ見てください。
ワインは大きくわけて4種類
ワインはブドウ果汁を発酵させて作られる醸造酒になります。
そんなワインは大きくわけて4種類になります。
4種類?あ~赤、白、ロゼ以外にスパークリングワインもありますよね。
この4種類でしょ?
と思った方、正解ではありません!
- スティルワイン
- スパークリングワイン
- フォーティファイドワイン(酒精強化ワイン)
- フレーヴァードワイン
以上の4種類になります。
ではそれぞれ解説を簡単ですがさせていただきます。
スティルワイン
多くの人がなじみ深いのがこちらの種類となります。
炭酸ガスを含まない非発泡性のワインのことをさし、「静かなワイン」という意味になります。
発酵の段階で酵母から炭酸ガスも生成されますが、これを空気中に発散させて醸造されます。
スティルワインの種類の中に、「赤」「白」「ロゼ」そして「オレンジ」に分かれます。
どのスティルワインもアルコールの度数は9~14度あたりのものが多いです。
赤ワイン
濃い紫色やルビー色などの赤い色のついたワインをさします。赤い色はブドウの果皮に含まれるアントシアニンという成分から由来します。また、果皮に含まれるタンニンという成分が渋みを与えます。
果皮の黒い黒ブドウを使用し、果肉だけでなく果皮や種も一緒にして発酵させて作られます。
赤ワインの中でも渋みの強いものもあれば軽いものもあり味わいが異なります。赤ワインの味わいはボディという用語で表現され次の3つに分けらます。
フルボディ
コクがあり、見た目も香りも重厚感があるもの。
濃い味付けの料理と相性がよいです。
アルコール度数は13%を超えるものが多いです。
ミディアムボディ
フルボディと理とボディの中間にあたるワインとなります。
酸味と渋みが程よく、バランスのよいものになります。
ライトボディ
タンニンが控えめであり軽やかな味わいが特徴です。
アルコール度数も10%程度でやや低めです。サングリアを作るのにも適しています。
脂が少なめなあっさりした料理に合わせるのがお勧めとなります。
白ワイン
薄く黄色身を帯びているものや緑がかったものなど、色合いが薄く透き通ったワインをさします。
こちらは赤ワインと異なり、果汁のみを使用し醸造されます。
基本的には白ブドウにより作られますが、黒ブドウの果汁で作られる白ワインもあります。
そのため「白ワイン」=「白ブドウで造られる」は必ずしも正解ではありません。
果皮を使用しないためタンニン成分が少ないため、渋みが穏やかになり酸味が感じられる味わいが特徴となります。
白ワインの中には甘口と辛口の2種類があります。これはワインの発酵具合によります。
発酵期間が長いと糖分がアルコールに代わるため辛口に、短めであれば糖分が多く残り甘口になります。
甘口
前述のとおり発酵期間が短いものとなります。その分アルコール度数は低くなります。
食前酒や食後酒として楽しむことができます。
辛口
前述のとおり発酵期間が長いものとなります。その分アルコール度数は高めになります。
さっぱりとした口当たりであり、料理を引き立てるものとなります。
ロゼワイン
ピンクの色合いをした透明度のあるワインの総称です。
原材料としては黒ブドウを使用します。
その製法は下記の5種類があります。
マセレーション法(マセラシオン法・浸漬法)
最も一般的な作り方で、赤ワインと同様に果皮や種を果汁に浸漬させて発酵を行います。適度に着色した時点で分離をします。
セニエ法(血抜き法)
赤ワインの副産物として作られるものをこの製法としていわれることがあります。
行うことはマセレーション法と同じですが、主目的が「おいしい赤ワインを作る」。途中でジュースを抜くことで、果房とジュースの比率的に薄かったものが、ジュースを減らすことで濃くなり赤ワインに深みが増す。結果、途中で抜いたものを発酵させることでロゼワインを作るというのがこちらになるようです。
濃い目のロゼワインとなります。
直接圧搾法
黒ブドウをプレスして搾った薄く色づいた果汁を用いて作る方法。
薄い色付き(桜色)のロゼワインとなります。
混醸法
黒ブドウと白ブドウの果汁を混ぜ合わせたうえで、白ワインと同様の手順で発酵させる方法。
シャンパーニュ地方の作り方
直接的に赤ワインと白ワインを混ぜてロゼワインとする方法です。
基本的にはこの方法はなく、EUの規定でも禁じられた手法になります。
例外的にシャンパーニュ地方のみ認められており、白ワインと赤ワインを混ぜてから発酵させる製法です。
オレンジワイン(アンバーワイン、スキンコンタクトワイン)
白ブドウを用いて作られるものになります。
白ワインとの作り方の違いは、果皮や種を分離せずにそのまま発酵し作っていくことにあります。
これにより色調がオレンジまたは琥珀色となります。
白ワインに比べて渋みや風味がつくことが特徴です。
スパークリングワイン
発泡性のあるワインをさします。
代表的なものはシャンパンになりますが、これはシャンパーニュ地方で作られ、ブドウの品種や製造方法などの一定の条件を満たしたものにのみ与えられる名称です。
炭酸ガスが3気圧以上入ったものをスパークリングワイン、1~3気圧未満のものをセミスパークリングワインと呼ばれます。
その製造方法は大きく分けて4種類あります。
瓶内二次発酵
出来上がったワインに酵母と糖を加えてから瓶詰をする方法です。こうすることで瓶の中で二次発酵がおこわなわれ、炭酸ガスを閉じ込めることができます。
この方法で作られたものはきめ細やかな泡立ちとなり、泡が長時間続くことが特徴となります。
前述したシャンパンもこの方法となりますが、手間と時間がかかるという点があります。
トランスファー方式
瓶内二次発酵したものを再度タンクに戻したうえで、新たに瓶詰をする製法です。
後述するシャルマ方式と瓶内二次発酵方式の中間的ないちづけとなります。
瓶内二次発酵方式では、瓶それぞれで作られることで、仕上がりは若干のばらつきが生まれてしまいますが、この方法のメリットは一度タンクに戻すため品質が均一化する点にあります。
味わいも瓶内二次方式に近いものになるのが特徴です。
シャルマ方式
密閉されたタンクで二次発酵を行い、その後瓶詰をする方法です。
フレッシュさと果実味を生かしたスパークリングワインに使われます。
造る手間や熟成期間は少なく済むため、大量生産に向いていますが、瓶内二次発酵方式に比べて泡立ちは大きく、ガスが抜けやすくなってしまいます。
炭酸ガス注入方式
発酵が終了したスティルワインに、二酸化炭素を加えて作る製法となります。
注入は液化した二酸化炭素を用いますが、タンク内に注入する方式と、瓶内に注入する方式があります。
こちらもシャルマ方式同様に泡立ちが大きく、ガスがすぐに抜けてしまいます。
しかし、大量生産が可能で、品質も安定するため手ごろな価格のスパークリングワインとして販売されます。
フォーティファイドワイン(酒精強化ワイン)
スティルワインの製造段階でブランデーを添加したものになります。
目的としては参加や腐敗防止などの保存性を高めるとともに、味わいに個性を持たせるために工夫されたワインとなります。
このタイプのワインはアルコール度数が18度前後と高いものになります。
アルコールを加えることで酵母の働きが止まり発酵が止まります。そのため早いタイミングで添加することで糖分が多く甘口に、発酵後に添加すると辛口となります。
代表的なものに世界3大フォーティファイドワインとして下記のものがあります。
シェリー
スペイン・アンダルシア地方のへレス地域で造られるもの。
ブドウの品種は「パロミノ」「ペドロ・ヒメネス」「モスカテル」の3種に限られています。
その製法はソレラ・システムと呼ばれ、複数の収穫年に作られたシェリーをブレンドして均一の味を保つ熟成方法となります。
ポートワイン
ポルトガルのドウロ地方で造られるもの。
発酵の途中で77%のブランデーを添加して造られます。
甘口の赤が多く造られています。
また、長期熟成として、10~40年の長期にわたって樽熟成させた「トゥニー・ポート」という赤ワインもあります。
マデイラワイン
ポルトガルのマデイラ島のみで造られるもの。
ブランデーを添加したのち、熟成させる前に加熱をするという独特の製法で造られます。
これにより焦がしたキャラメルに似た風味がつくことが特徴的です。
フレーヴァードワイン
スティルワインをベースにして、果汁やハーブなどを加えて造られるワインです。
サングリアがこのワインの種類にあたり、赤や白ワインにフルーツや果汁を付けたものになります。
ハーブを漬けたものとしてはヴェルモットが有名です。
他に薬草や根のエキスを加え、食欲増進などの目的に食前酒として用いられるアペリティフ・ワインがあります。アペリティフが食前酒という意味になります。
おわりに
予定ではおいしい飲み方なども書きたかったところですが、かなり文字数もかさんできたため今回はここまでとさせていただきます。
ワインの作り方にもいろいろあるんだなということがわかりましたが、皆さんにも何か新しい発見があったなら幸いです。
今後は色んなワインを試してみようと思います!
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