「ETFってなんだろう?」「投資信託とは違うの?」「違ったとしてどっちがいいの?」という疑問がある人も多いかと思います。
自分も正直最初はわかりませんでした。なんなら一緒だと思っていましたが、ちゃんと調べることでその違いがわかるようになってきました。
自分はまだまだ初心者ですが同じ疑問をもった人に役に立てるように、今回はETFについてまとめてみようと思います。
今回の記事を見ていただければETFについて少なくとも投資信託との違いやメリットについてご理解いただけるかと思います。
そもそもETFとは
「Exchange Traded Funds」(上場投資信託)の頭文字をとったものがETFとなります。
その名の通り一般的な投資信託とは異なり、取引所に上場しているため個別株と同様に証券会社を通じてリアルタイムでの取引を行うことができるのが特徴となります。
その種類としては株式だけでなく、不動産で運用するREITや債券、貴金属などの商品に対して連動するETFもあります。
投資信託との違いは?表での比較
ETFと投資信託は何が違うのか?
ETF | 投資信託(ETF以外) | |
販売会社 | 証券会社 | 銀行・証券会社 |
上場・非上場 | 上場 | 非上場 |
取引可能な時間帯 | 証券取引所の取引時間 | 原則15時までの申し込み |
取引価格 | 時価(成行・指値注文が可能) | 1日1階算出される基準価額 |
信用取引 | 信用取引可能銘柄に限り可能 | 不可能 |
配当・分配 | 分配金 | 分配金 |
購入時費用 | 売買手数料 | 購入時手数料 |
売却時費用 | 売買手数料 | 信託財産留保額(ない場合もある) |
保有期間中の費用 | 信託報酬 | 信託報酬 |
ETFも投資信託の一部ではありますが、上場しているため上記のような違いが生まれます。
赤字になっている部分はどちらも同じ内容となっています。
取引価格がETFでは時価になるため一般的な投資信託と異なり、同じ日であっても値動きがあるため売買のタイミングで費用が変わっていきます。
また、ETFは信用取引ができるという点で一般的な投資信託とは異なります。これをうまく活用できればより高い収益を生むことができますが、リスクも増えてしまいます。
信用取引については下の記事を参考にしていただければと思います。
ETFのメリット
ETFのメリットについては下記のようなものがあります。
- 豊富な投資先
- 簡単に分散投資ができる
- リアルタイムに売買が可能
- 値動きがわかりやすい
- 保有コストが低い
- 透明性が高い
- 破綻リスクがない
それではそれぞれのメリットをひとつずつ見ていきます。
豊富な投資先
ETFには個人では投資をしづらい、中国やインドの株式、欧州やオーストラリアの債券、米国の不動産、金や原油にも投資をすることができます。
簡単に分散投資ができる
ETFは複数の銘柄が組み込まれて運用されているため、1つのETFを持つだけで多くの銘柄に簡単に分散投資を行うことができます。
これは他の投資信託でも共通のメリットとなります。
リアルタイムに売買が可能
上記の表のように、上場しているため株式とほぼ同様にリアルタイムの取引が可能となります。
また、他の投資信託と異なり、成行注文や指値注文ができるため希望の価格帯で売買することも可能です。
一方で他の投資信託では基準価額で売買されるため、注文時点ではどのくらいの価格で売買ができるかわかりません。
値動きがわかりやすい
日経平均株価やダウ平均株価などの指数に連動して運用されるタイプが多く、指数の値動きを見るとETFの値動きを把握することができます。
保有コストが低い
ETFを保有する際に信託報酬が日々かかりますが、他の投資信託に比べて一般的には低くなっていることが多いです。
これは信託報酬を受け取る会社が、ETF以外の投資信託では「運用会社」「販売会社」「受諾銀行」の3つに対して、ETFでは「運用会社」「受諾銀行」の2つだけだからです。つまり販売会社に支払うコスト分安くできるわけです。
透明性が高い
ETFは上場規定にのっとり、組み込まれている銘柄や数量を毎日開示しなければなりません。これにより運用に関する透明性が高くなります。
破綻リスクがない
他の投資信託でも同様ですが、株式に比べて破綻するリスクがほぼありません。
これは上記にもあるように分散されて投資をされているため、破綻するためにはすべての投資先が破綻する必要があるためです。
1つの株式会社がつぶれることはあっても、何十社と一度に倒産することはないでしょう。(日本沈没とか世界の破滅にならない限り・・・なったらそもそももうお金なんて価値がなくなるでしょうが)
ETFのデメリット
では、次にデメリットについて下記に挙げていきます。
- 分配金の再投資ができない
- 自動積立投資をできない場合がある
- 金額指定での購入はできない
- 売買できるのが証券会社に限られる
- 追跡誤差
ではそれぞれのデメリットについて1つずつ見ていきます。
分配金の再投資ができない
ETF以外の投資信託では受け取った分配金を自動的に再投資することが設定をすれば可能ですが、ETFでは自動の再投資をされる仕組みがありません。
そのため受け取った分配金を再投資するためには自分で買い付けをする必要がでてきます。
自動積立投資をできない場合がある
ETF以外の投資信託では自動積立サービスは多くありますが、ETFでは取り扱っている証券会社では少ないのが現状です。
金額指定での購入はできない
ETF以外の投資信託のように数万円を買うといった金額の指定ができますが、ETFではそれができません。
これは基本的には金額ではなく口数で購入していくためです。そのため、売買単位(何口か)と銘柄の価格(いくらか)を掛け合わせた金額となります。
売買できるのが証券会社に限られる
株式同様に売買は証券会社のみとなります。
基本的に証券会社でやりとりをしている方なら問題ないですが、銀行で主にやりとりをしている場合は購入することができません。
追跡誤差
特定の指数を追跡することを目指して運用をされますが、ファンドの運用コストや現金の保有量、取引タイミングなどの要因によって、完璧に追跡をすることは難しくなります。
これにより期待したリターンとの差が生じることがあります。
さいごに
今回はETFについてまとめてみました。
誰かひとりにでもお役に立てれば幸いです。
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