今回は低糖質ダイエットについていろいろな情報をまとめたのでご紹介です。
- 低糖質ダイエットってどういうもの?
- 低糖質って一日どれくらい糖分をとっていいの?
- 何かリスクはないの?
といった疑問をお持ちの方に少しでもお役にたてれば幸いです。
低糖質ダイエットとは
糖質制限ダイエットや炭水化物制限ダイエット、ローカーボダイエットとも呼ばれるダイエットの方法になります。
元々はアメリカの糖尿病学会が過体重の患者の体重減少の方法の一つとして2年間の期限付きで推奨した方法になりますが、「全エネルギーの40%未満」を炭水化物の摂取量とするものです。
例えば2000kcal/日の方であれば800kcal/日まで、糖質1gは4kcalなので200g/日までの炭水化物(糖質)の摂取となります。
しかし、これは日本糖尿病学会やイギリス糖尿病学会では推奨をされていません。(後述)
さらに、一般的に「低糖質ダイエット」はハードでは20g/日、普通で100g/日の摂取量になります。ゆるめになると130g/日で「ロカボ」と呼ばれるようになります。
低糖質で食事生活を送るということは、逆に言うと高たんぱく・高脂質な食事に換えるということになります。
低糖質ダイエットでやせる理由
以前下の記事でも書いたように糖分を吸収するとインスリンが分泌され血液中の余分な糖分を脂肪に変換して体内に蓄えていきます。
そのため、低糖質であればそもそも吸収される糖分の絶対量が少ないため脂肪としての蓄積を抑えられるということになります。
低糖質ダイエットの短期的メリット
体重の落ちるスピードは速い
糖質を控えることでまず筋肉内などに貯蔵されていた糖質が減っていきます。
糖質は水分と結合して貯蔵されるため、糖質が減るとその水分も一緒に減っていくとされています。
特に開始2週間くらいまでが減りやすいため、体重の減少が起きやすくなります。
糖質を制限することで脂肪がつきにくい
前述したとおり、インスリンにより血中の余分な糖が脂肪として体内に貯蔵されていきますが、糖質の量が減ればその分過剰なものがなくなり脂肪に変換されにくくなります。
見た目の変化が出やすい
水分が減ることでむくみが減り、脂肪がつきにくいことで体重が落ちていきます。
そのため見た目もすっきりと見えるように変化をしていきます。
外食でも糖質制限はしやすい
糖質の多い丼類やパスタなどのメニューをさけ、ステーキ&サラダだけにするなどで糖質の摂取量の調節が可能になります。
ただし、この時に甘めのたれを使用したり、ドリンクバーでジュース類を多飲するのはNGです。
糖尿病予防
ダイエットとは関係なく、糖質の摂取量を減らすことで糖尿病を防ぐことも期待ができます。
低糖質ダイエットのデメリット
低血糖による頭痛などの随伴症状
低糖質にすることで余分な糖が減っていけば逆に不足してくる可能性もあります。
厳しい糖質制限を行うことで「低血糖症」を起こす可能性があります。
低血糖による随伴症状としては、頭痛や倦怠感、めまい、眠気、ホルモンバランスの変化による自律神経の乱れ、脳の機能低下による思考力低下などがあげられます。
早く痩せたいからと極度に糖質制限を行うと命の危険にも陥ってしまいます。
便秘
糖質制限を行うと、結果として炭水化物が減ります。しかし、その炭水化物には食物繊維も含まれているため、この量が減ることで便秘になりやすくなってしまいます。
また、炭水化物が多い食べ物は米や麺類、根菜類のように水分を多く含むものが多いため意識的に水分量を増やさないと腸内の水分量が減り、やはり便秘になりやすくなってしまいます。
口臭や体臭の変化
水分量が減るとさらに口腔内の乾燥にもつながるため口腔内雑菌が増え口臭の原因にもなります。
また、糖質が無くなると脂肪を燃やしてケトン体という物質が産生されます。ケトン体は酸性物質なので、これが増えることで血液が酸性になり独特の体臭になる可能性があります。
筋肉量の低下の可能性
低糖質にすると全体的にカロリーを下げてしまう可能性があります。
しっかりタンパク質をとるといいのですが、たんぱく質も不足してしまうと筋肉を維持できなくなり筋肉量が落ちてしまいます。
そうなると基礎代謝も上がらなくなるため太りやすい体へ変化する可能性もあります。
腎機能がよくない人はさらに悪くしてしまう
カロリーや筋肉量を維持しようと高たんぱくなメニューにすると、通常の腎機能の人であれば大きな問題にはなりませんが、腎機能低下となっている場合には腎機能を悪化させる可能性があるとされています。
そのため、糖尿病をすでに発症している場合は糖尿病性腎症という腎機能低下を起こしている可能性があるため、日本やイギリスの糖尿病学会ではすべての糖尿病患者に糖質制限食をすすめることはないようです。
まとめ
低糖質ダイエットにはいい面がある一方で留意すべきデメリットがいくつかあります。
特に、デメリットがでるとすると過度な制限をかけている場合になります。
短期的に強度の制限をかけなくてはいけないとしても2週間以内にすることをお勧めします。
長期的に行う場合は、むしろ制限を強くしすぎずに緩く行う方がよく、「一般社団法人臨床栄養医学協会」では糖質量は130gは取った方が
- 急激な代謝変化が起こりにくい
- 低血糖を予防できる
- 初心者でも継続しやすい
として推奨しています。
さいごに
今回は低糖質ダイエットについてまとめてみました。
物事には必ずいい面と悪い面が存在します。
盲目的に信じずにきちんと調べてから挑戦するようにしましょう。
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