今回はインフレでも「良いインフレ」と「悪いインフレ」があるため、それについてご紹介していきます。
どちらも結果としては物価が上がっていきますが、何が「良い」と「悪い」を決めるのかをご紹介。
インフレについての基本的な内容については下記の記事を参照してください。
良いインフレとは？
良いインフレとは景気の拡大期に起こり、物価上昇に伴って所得が増加し需要が増大する状態のことを指します。
結果として、モノがよく売れ、さらに所得が増加し多少の値上げであっても購買意欲が減ることなく循環していきます。
また、会社の景気が良くなれば設備投資でさらにいいものを作れるようになったり、それに伴う新規雇用が増え失業者が定職に就けるようになります。その結果さらに消費が拡大していきどんどん経済が循環していきます。
悪いインフレとは？
一方で経済の循環がなされない「悪いインフレ」があります。
それは需要の増加によるものではなく、単純にコストが上昇したときに起こります。
簡単に言えば、みんな買う力がついたから値段をあげてもっと利益をだして給料も上げようという「良いインフレ」に対して、原価が上がったから仕方なく商品の値上げをしようというもの。値上げしても利益はなく従業員の給料は据え置きとなれば購買力が上がらないのに物価だけが上がっていき必要なものも買えなくなってしまいます。
どういう時に起こるのか？
コストが上がることで起こるインフレはどういったときに起こりやすいでしょうか。
その代表的なものが戦争になります。
日本が戦争に参加しなくても、どこかの国で戦争が起こればそこからの輸入品が入らなくなり他のところから輸入することになり原価が高騰する可能性や、そもそも代替が利かずに新規の生産ができなくなってしまうことも。
例えば1970年代におきたオイルショックは第四次中東戦争が原因で起こりました。その結果1974年の消費者物価指数は23％上昇し、「狂乱物価」といいう造語が生まれたそうです。インフレ抑制の政策がとられた結果、戦後初めてのマイナス成長となり高度経済成長が終了しました。
エネルギー価格の高騰は生産コストの上昇や輸送コストの上昇を招くため、様々な物価を押し上げる要因となります。結果、悪いインフレにすすみ「コストプッシュ型インフレ」と呼ばれます。
他にも、人件費の高騰や円安の影響による仕入れ値の高騰を価格に転嫁することでコストプッシュ・インフレが起こります。
さいごに
今回は「良いインフレ」と「悪いインフレ」について記載をしてみました。
どなたか一人にでもお役に立てれば幸いです。
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