「家でも血圧を測ったほうがいいの?」
健康診断や病院で血圧が高いと言われたとき、このように思う方も多いのではないでしょうか。
血圧は、時間帯やそのときの体調、直前の行動などによって変化します。
そのため、高血圧を正しく把握するためには、病院で測る血圧だけでなく、普段の生活に近い状態で測定する「家庭血圧」が重要です。
この記事では、家庭血圧を「いつ・どこで・どのように」測ればよいのか、さらに家庭用血圧計を選ぶときのポイントまで分かりやすく解説します。
家庭血圧とは?
家庭血圧とは、その名前の通り、自宅などで自分で測定する血圧のことです。
病院で測る血圧は「診察室血圧」と呼ばれます。
病院では、診察を受ける緊張などによって、普段より血圧が高くなることがあります。
一方、自宅では普段の生活に近い状態で測定できるため、自分の血圧を継続的に把握するのに役立ちます。
また、家庭血圧は1回だけ測るのではなく、毎日ある程度決まった条件で測定することで、血圧の傾向を確認しやすくなります。
日本高血圧学会も、家庭で血圧を測定することを勧めています。

家庭血圧を測るなら、どんな血圧計がいい?
家庭で血圧を測るためには、家庭用の血圧計を用意する必要があります。
血圧計には「上腕式」「手首式」などがありますが、家庭血圧を継続的に管理するのであれば、上腕式血圧計を選ぶのが基本です。
日本高血圧学会の家庭血圧測定に関する資料でも家庭血圧の測定が推奨されており、テルモも家庭で使用する血圧計として上腕式をおすすめしています。
ただし、上腕式の中にもいくつかタイプがあります。
腕にカフを巻くタイプ
一般的な家庭用血圧計で、上腕にカフを巻いて測定します。
比較的コンパクトで、価格や機能の選択肢も多いのが特徴です。
毎日自宅で測定する人にとって、まず検討しやすいタイプでしょう。
腕を通すタイプ
本体に腕を通して測定するタイプです。
カフを自分で巻く必要がないため、毎回同じように測定しやすいというメリットがあります。
一方で、本体が大きく、置き場所を確保する必要があります。
手首式
手首に巻いて測定するタイプで、コンパクトで持ち運びやすいのが特徴です。
ただし、手首の位置などによって測定値が影響を受けやすいため、家庭血圧を継続的に管理する目的では、まず上腕式を検討するとよいでしょう。
おすすめの血圧計は「使い方」で選ぶ
血圧計は、高機能なものを選べばよいというわけではありません。
毎日無理なく測定を続けられることが何より大切です。
例えば、次のように選ぶと分かりやすいでしょう。
シンプルに毎日測りたい人
余計な機能は必要なく、血圧を測って記録できれば十分という人には、シンプルな上腕式がおすすめです。
例えばオムロンの「HCR-7201」は、見やすい液晶と片手で巻きやすいフィットカフを備えたスタンダードモデルです。

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スマートフォンで血圧を管理したい人
測定した血圧をスマートフォンに記録して、グラフなどで管理したい人には、通信機能に対応したモデルが便利です。
オムロンには「HCR-7602T」のように、スマートフォンで血圧データを管理できる上腕式び血圧計がいくつかあります。
アプリと連動することで記録できるだけではなく、リマインダーとしてお知らせ機能もあるようなので、測り忘れを防ぐこともできそうです。

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カフを巻くのが面倒な人
毎日測るなら、カフを巻く作業そのものが負担になることもあります。
そのような人には、腕を本体に通して測定する「腕挿入式」も選択肢になります。
オムロンの「HEM-1026」は腕を通して測定するタイプで、測定姿勢を確認する機能も搭載されています。
テルモにも、腕を通して測定するアームインタイプがラインアップされています。

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血圧計選びで最も大切なのは、「高機能かどうか」よりも毎日続けやすいかどうかです。
朝晩の測定を長く続けることを考えて、自分にとって使いやすいものを選びましょう。
血圧は「いつ」測ればいい?
家庭血圧は、基本的に朝と夜に測定します。
特に大切なのが朝の血圧です。
朝の血圧
朝は、次のようなタイミングで測定します。
- 起床後1時間以内
- トイレに行った後
- 朝食を食べる前
- 朝の薬を飲む前
- 1~2分程度、座って安静にした後
朝起きてすぐ動き回ったり、朝食を食べたり、薬を飲んだりしてから測るのではなく、できるだけ条件をそろえて測定することがポイントです。
夜の血圧
夜は、基本的に就寝前に測定します。
朝と同じように、座った状態で1~2分程度安静にしてから測定しましょう。
ただし、医師から別のタイミングで測るよう指示されている場合は、その指示に従ってください。

血圧を測るときの正しい姿勢
測定する時間だけでなく、測る姿勢も重要です。
基本は、椅子に座ってリラックスした状態で測定します。
背もたれのある椅子に座る
椅子に深く腰掛け、背もたれに軽くもたれます。
足は組まず、床につけておきましょう。
1~2分ほど安静にする
血圧計のスイッチを入れてすぐ測るのではなく、座った状態で1~2分ほど安静にしてから測定します。
直前まで歩いていたり、階段を上ったりしていると、血圧が高くなっていることがあります。
腕は心臓と同じ高さにする
カフを巻いた腕は、机などに置いて支えます。
このとき、カフを巻いた腕と心臓の高さが同じくらいになるようにすることがポイントです。
測定中は話さない
血圧を測っている間は、会話をせず、体を動かさないようにしましょう。
できるだけ静かな環境で、リラックスして測定することが大切です。

血圧は1回だけ測ればいい?
家庭血圧は、1回の測定だけで判断するのではなく、継続して測ることが大切です。
1回の測定機会につき、原則として2回測定し、その平均値をその機会の血圧値として扱います。
ただし、1回しか測定できなかった場合は、その1回の値を記録します。
また、「低い数字が出るまで何度も測る」という方法は適切ではありません。
大切なのは、できるだけ同じ条件で測定を続けることです。
測った血圧は記録しておこう
家庭血圧のメリットは、毎日の血圧の変化を確認できることです。
例えば、
「朝は高いけれど夜は低い」
「薬を飲み始めてから少しずつ下がってきた」
「休日と平日で血圧が違う」
といった変化が分かることがあります。
血圧手帳やスマートフォンのアプリなど、自分が続けやすい方法で記録しておきましょう。
医療機関を受診するときに家庭血圧の記録を見せることで、普段の血圧を医師に伝えることにも役立ちます。
測定前に気をつけたいこと
血圧は、直前の行動によっても変化します。
そのため、できるだけ落ち着いた状態で測定することが大切です。
測定前には、
- 喫煙を避ける
- 飲酒を避ける
- カフェインを含む飲み物を控える
- 激しい運動を避ける
- 直前まで動き回らない
といったことを意識しましょう。
また、測定中は会話をせず、リラックスして測定します。
もちろん、日常生活のすべてを完璧にコントロールして測定する必要はありません。
大切なのは、毎回できるだけ同じ条件で測定することです。
家庭血圧はどのくらいなら高い?
家庭血圧では、135/85mmHg以上が高血圧の基準として用いられます。
例えば、
「朝の平均が138/86mmHgだった」
という場合には、家庭血圧として高血圧の基準を超えています。
一方で、病院で測る診察室血圧では140/90mmHg以上が高血圧の基準です。
このように、家庭血圧と診察室血圧では基準が異なります。
ただし、1回だけ高かったからといって、すぐに高血圧と決めつけるわけではありません。
継続して家庭血圧を測定し、その傾向を確認することが大切です。
病院では血圧が高いのに、家では正常なのはなぜ?
「病院で測ると高いけれど、家ではそれほど高くない」
このようなことがあります。
代表的なのが白衣高血圧です。
病院という環境や診察を受ける緊張などによって、診察室で測った血圧が普段より高くなる状態です。
逆に、病院では正常なのに家庭で測ると高い場合もあります。
これは仮面高血圧と呼ばれます。
家庭血圧を測ることで、このような「病院だけでは分かりにくい血圧の状態」を把握できることがあります。
だからこそ、家庭血圧を継続して測ることには大きな意味があります。
家庭血圧は「高血圧を見つける」だけではない
家庭血圧は、高血圧かどうかを判断するためだけに測るものではありません。
すでに高血圧の治療を受けている場合には、
「薬を飲んで血圧がきちんと下がっているか」
「朝の血圧が高くなっていないか」
「生活習慣を改善して血圧が変化したか」
といったことを確認するためにも役立ちます。
つまり家庭血圧は、自分の血圧を知り、血圧を管理していくための重要な情報なのです。
まとめ
家庭血圧は、自分の普段の血圧を知るために大切な情報です。
朝は起床後1時間以内、夜は就寝前を基本に、落ち着いた状態で測定しましょう。
上腕式の血圧計を使い、正しい姿勢で原則2回測定することがポイントです。
測った血圧は継続して記録し、普段の血圧の変化を確認しましょう。
次回は、高血圧になったら何をすればいいのか、生活習慣と治療について解説します。


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