注文住宅で建てるときに平屋にするか、二階建てにするか、それとも別のものにするかで悩まれる方は多いと思います。
それぞれのメリット・デメリットについてまとめていこうと思います。
今回は平屋のメリット・デメリットになります。
平屋のメリット
平屋のメリットには以下のようなものがあります。
- 階段がない
- バリアフリー対応がしやすい
- 生活動線が効率的
- コンパクトな暮らしができる
- 家族とのコミュニケーションがとりやすい
- 構造が安定しており大空間を作りやすい
- 地震に強い
- 天井をたかくできるので開放感がある
- 小屋裏を活用できる
- 屋外に出やすくテラスなどで自然を身近に感じられる
- メンテナンス費用を抑えやすい
- リフォームやリノベーションがしやすい
ではそれぞれについてみていきましょう。
階段がない
あたりまえですが、平屋なので2階は基本的にありません。
階段がないと、どんないいことがあるでしょうか?
まず、上り下りする必要がないということが思いつくと思いますが、それ以外に省スペースとなります。
階段を作るとすると2畳以上のスペースが必要となります。
2畳あると書斎が作れてしまうんです。それだけスペースを削られなくてすむというメリットが「階段なし」にはあります。
バリアフリー対応がしやすい
階段がないということは二階に上がることがないということです。
つまり車いすの方でも安心して生活をすることが可能ですし、高齢になった際にも1階だけで完結するため便利です。
また、一層のこと玄関の上がり框を無くすことで外から帰ってきたあとも段差を気にする必要がなくなります。
生活動線が効率的
平屋建てであれば、すべてが同じフロアにあるためすべての部屋に行きやすいというメリットがあります。
例えば、1階で洗濯物を回して2階で干すなどがなくなります。
コンパクトな暮らしができる
物を減らしてコンパクトな暮らしをしたい人にとっても平屋はおすすめです。
部屋数が多くなれば収納数も上がるため余分なものを持ちやすくなる傾向があります。
その点、平屋ではあまり部屋数が多くなることがないため余分なものを置いておくスペースがなくなります。
家族とのコミュニケーションがとりやすい
生活がワンフロアで完結する平屋は、家族と顔を合わせる機会がふえます。
これは、平屋は二階がない分、すべての部屋がワンフロアにあるのでリビングを中心に家族と顔を合わせることが多く、コミュニケーションを取りやすいためです。
構造が安定しており大空間を作りやすい
二階建てと異なり高さがない分、構造的に安定し耐震性にも優れます。
また、二階を支える必要がなくなるため、柱や壁を減らすことができるため開放感のある間取りを作りやすいのも特徴です。
地震に強い
地震に関しては高さがある家は揺れの影響を大きく受ける可能性があります。
平屋はもちろん高さがなく、地震が起きても2階建てよりも揺れにくく倒壊の恐れも減ります。
天井をたかくできるので開放感がある
2階建ての建物と異なり、平屋の場合はある程度天井を高くすることが可能です。
そのため部屋全体を広く見せる事や、高窓をつけることでより開放感を得られる空間にすることができます。
また、高窓をつけることで採光もより得られます。
小屋裏を活用できる
勾配屋根で天井を高くしない場合はっ小屋裏を収納スペースとして活用することもできます。
屋外に出やすく、テラスなどで自然を身近に感じられる
すべての空間が1階で集約されているため、災害時に屋外に出やすいというメリットがあります。
また、窓から外をみる景色に緑を取り込むことで自然を身近に感じられる住まいになります。テラスを設けてゆったりすごすことで自然の中で過ごす時間を楽しめるでしょう。
メンテナンス費用を抑えやすい
屋根や外壁は定期的に点検や修繕を必要とします。その際に2階建てであれば大掛かりな足場が必要になりますが、平屋であれば足場を組まなくても外壁の塗装や屋根の修理が可能です。
リフォームやリノベーションがしやすい
平屋は1階部分で支えているのが屋根だけであるため、壁や柱の取り外しや移動がしやすいというメリットがあります。
これにより間取りの変更が2階建ての家屋よりも自由度が高くなります。
平屋のデメリット
では逆にデメリットにはどのようなものがあるでしょうか。
- 広い敷地が必要になる
- 価格が割高
- 日当たりや風通しに注意が必要
- 屋根からの熱で暑い
- プライバシーや防犯面では不安
- 水害時に不安
ではそれぞれ1つずつ見ていきます。
広い敷地が必要になる
単純に同じ延床面積で2階建てと平屋を作るとすれば、平屋の場合は2階建て倍の土地の面積が必要になります。
例えば40坪の家をたてようとする場合、平屋であればもちろん40坪のスペースが必要になります。しかし、二階建てであれば1階と2階にそれぞれ20坪分のスペースがあれば事足りるので、土地としては20坪あれば十分となります。
ただし、建ぺい率の関係で土地自体はさらに広い土地が必要になります。
建ぺい率など土地の規制については下の記事を参考にしてください。
価格が割高
平屋は二階建てと比較し、より広い土地が必要となるのは上記のとおりですが、さらに基礎工事の面積も高くなります。
また、屋根についても同様で面積が大きくなるためその分費用が高くなり、坪単価は上昇します。
日当たりや風通しに注意が必要
家の形によっては北側の部分に光が入りにくくなる可能性があります。
これはワンフロアで集約されているため日の光が入りやすい側(部屋)と届きにくい側(部屋)が生まれるためです。
また、隣家に近く建てた場合、隣家が2階建てであれば日の光が遮られます。
また、風に関しても同様に他の建物に左右されやすかったり、部屋の奥には風がいきわたらずによどんだ空気になる可能性もあります。
屋根からの熱で暑い
夏場など外よりも部屋の中の方が暑いと感じる事もあると思います。これは太陽からの輻射熱が関係します。
日光があたる屋根では猛暑日には80度近くねっされることもあるようです。そうなると、部屋の中へ熱が伝わるため、屋根が広くなってしまう平屋の方がより熱されやすいという点があります。
遮熱や外断熱を組み合わせて輻射熱の効果を下げることが必要になります。
プライバシーや防犯面では不安
1階のみの平屋は道路や隣家からみると丸見えになってしまう可能性があります。
場合によっては道路に面する側は高窓だけにするなどの工夫が必要になります。家の周りを高い壁で囲うという手もありますが、防犯上はよろしくありません。
また、採光の都合で窓を増やすとその分不審者の侵入を招いてしまう可能性もあります。
水害時に不安
水害が起こったさいに、2階建てであれば2階に避難が可能ですが、平屋の場合は非難する場所がなくなってしまいます。
平屋を建てる場合は川や海から離れている場所であったり、高台になっている場所をお勧めします。
さいごに
今回は平屋のメリット・デメリットを記載しました。
次回は2階建てのメリット・デメリットをまとめられればと思います。
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