今回は食べ方の順番について言及していきたいと思います。
- 言うても出されたもの全部食べたらどの順番で食べようが変わらないのでは?
- そもそも炭水化物食べなきゃいいんだよ。
- 最初は野菜なんでしょ?
と思っている方々に読んでもらえればと思います。
同じ量を食べたらカロリーは一緒だが
誰でもわかることとして、800kcalの定食を頼んで食べれば野菜から食べようが、ご飯から食べようが、スイーツを先に食べようが、1食まるまる食べれば摂取カロリーは800kcalで変わりません。
しかし、血糖値の上昇には差が生まれてきます。
上の記事でも書いたように、体内の血糖値が上昇するとインスリンが分泌され、血糖値を下げようとします。
このとき、血液中の糖分を脂肪に換えて体にため込む働きをもつため、インスリンが出るほどに体内の脂肪が増えていきます。
炭水化物をとらなければいいのか?
体内の脂肪を増やさないためにも、炭水化物を無くして糖の吸収が無くなればインスリンの分泌が減ると思われるかもしません。
しかし、米やパン、麺類といったザ・炭水化物を抜くとどうなるか。
極端な糖質制限は健康に悪影響を及ぼし、筋力低下などにもつながる可能性があります。
食べる順番を変えることで起こす変化
関西電力医学研究所では「食べる順番」に重点を置いた食事指導を行い効果があったという報告をされています。論文はこちら。
簡単に要約すると
- 魚を食べて米を食べた人(FR)と肉を食べて米を食べた人(MR)は、米を食べてから魚を食べた人(RF)と比べて血糖値上昇が抑制されたよ。
- GLP-1という食欲を抑制し胃からの排出を緩やかにすることで食後高血糖を防ぐ消化管ホルモンが増えたよ。
という内容になります。
具体的な食べ方
関西電力医学研究所の別のパンフレットでは、具体的な食べ方としてつぎのようなことを提唱しています。
- まずは野菜、キノコ、海藻、こんにゃくといった食物繊維が豊富なものから食べる
- 次に肉や魚といったタンパク質の多いものを食べる。
- 食事開始から5分以上たったらご飯やパン、麺類といった炭水化物や、かぼちゃやイモ類、大豆以外の豆類、果物といった糖質の多いものを食べ始める。
- その後は好きな順番で交互に。
ポイントとしては、炭水化物を食べる前にタンパク質を取ることになります。
その後はGLP-1が産生され満腹感を生み、急激な血統上昇を改善するためインスリンの過剰分泌による脂肪産生を抑制できるということになります。
個人的感想
食べるものを制限するという考え方ではなく、食べる順番を工夫することで体重の増加を防げるとすればとても実践しやすい方法ではないでしょうか。
前述のグループの結果では6カ月間で「食べる順番を意識したグループ」と「栄養バランスを気にしたグループ」は「従来のグループ(何もしないグループ)」に比べて1.5㎏の体重減少があったようです。
「体重減少が少ないなぁ」と思われるかもしれませんが、運動などは特に言及なく食べる順番をかえただけで、何もしない人と勝手に差がつくのは大きいと思います。
また、これを考えるとコース料理などはとても理にかなっているんだなと思いました。
おわり
今回は食べ方の工夫でできるダイエットについて記事をまとめてみました。
誰かのお役にたてれば幸いです。
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