今回はあまりいないかもしれませんが、地下室についてもし設置を希望する場合はお役に立てる記事かもしれませんが、多くの人にとっては不要と思われるかもしれません。
しかし、いざよく考えると地下室もありなのかもしれないというメリットも紹介しようと思います。
そもそも地下室の定義は
天井高の3分の１以上が地面の下に埋まっている空間を指します。
建築基準法で、地下室の天井が地盤の高さよりも1ｍ以上深い位置にあれば地階となります。
地下室の種類
一口に地下室といっても種類がいくつかあり、「全地下タイプ」「半地下タイプ」「ドライエリアタイプ」に分かれます。
全地下タイプ
部屋全体が地下に埋まっているため居室としては使えないタイプ。
断熱性あ遮音性、室温の安定性には優れているが、自然光の採光や通風はない。
収納や貯蔵庫、防音の必要な音楽系の演奏場所としては利用しやすい。
半地下タイプ
傾斜や段差のある土地の形状を利用し、階の３分の１以上が地中に埋まっているタイプ。
高低差のある敷地を有効活用することができ、全地下タイプに比べて採光や通風を得やすく、湿気を逃しやすい。
費用面では全地下タイプに比べて地面を掘る費用が抑えられる。
ドライエリアタイプ
建物の周りの地面を深く掘り下げた堀の部分をドライエリアといいます。
地下室にリビングや寝室などの居室を設けるのに必要となります。
地下室のメリット
地下室のメリットは次のものがあります。
- 建物の有効面積が広がる
- 収納を増やせる
- 防音性が高い
- 温度が安定している
- 地震に強い
建物の有効面積が広がる
土地には建築条件があり、そのうちの一つに容積率というものがあります。
地下室では延べ床面積の３分の１までが容積率算定の際に緩和され容積率に算入されません。そのため地下のない家よりも広い空間を作ることが可能になります。
同じ広さを手に入れるために3階建てにする方法もありますが、容積率や絶対高さ制限、各種斜線制限に引っかかってしまう可能性もあります。
※各種規制に関しては下記の記事を参照してください。
収納を増やせる
建物の面積が増えるということは収納のスペースを増やすことができます。
１Fと同じ面積ではなく少しであったとしてもそれなりのスペースを作ることができます。
シーズンものの置き場所にしたり、場合によっては図書館コーナーとして本棚を大量に設置して楽しむこともできます。
防音性が高い
地下室は周囲が地面のため防音性に優れています。そのため、大音量での映画鑑賞や、楽器の演奏など普段周りに気を使わなくてはいけないものを遠慮なく行うことができます。
また、小さい子供がいる場合は地下で遊ばせることで声や足音が気にならなくなります。
温度が安定している
地下室は自然の地温を利用して室内を冷暖房する効果があり、季節による温度の変化が少なく住みます。
そのため、ワインセラーや食品貯蔵庫としても活用ができます。
地震に強い
地盤の深い位置で支えられているため地震の揺れが軽減されます。
また地上にある部分は揺れが大きくなり倒壊のリスクがありますが、地下であれば倒壊する心配はなく、震災が起こっても非難することができるためシェルターの役割もできます。
地下室のデメリット
地下室のデメリットとしては次のようなものがあります。
- コストがかかる
- 結露や湿気の対策が必要
- 浸水に注意が必要
コストがかかる
一番のデメリットはコストの上昇です。もちろん同じ面積を作るためにより広い土地を購入するよりは安く済む可能性もありますが、800万円から1000万円ほどの予算追加が必要になるようです。
都心で土地がない人にとっては広い土地を探すよりは安くなるかもしれませんが、郊外で比較的土地が安い場合は各フロアの面積を増やした方が結果安くなることが考えられます。
結露や湿気の対策が必要
地下は温度が安定していると前述しましたが、そこにつながる家の中は夏場は高温多湿になってしまうため、地下室との温度差で結露が生じやすくなります。
そのため、換気や除湿器などの対策をとらないと湿気がたまりやすくなってしまいます。
浸水に注意が必要
自然災害の影響を受けにくいというメリットがある一方で、台風や豪雨により下水が満水になると水道管からの逆流の可能性や、ドライエリアをつくることでそこに水が溜まり浸水する可能性があります。
土嚢や地面からの段差を一度つけることによる対策などが必要となります。
土地によっては作れないことがある
地盤の強さがない場合や、下水道管の位置などにより地下室を作れないことがあります。
また、周辺道路を拡張する計画がある場合も作れないことがあるため、地下室を希望される場合は、土地を購入する前に市への相談や住宅メーカーに相談する必要があります。
さいごに
今回は地下室についてメリットやデメリット、注意点をまとめてみました。
もし地下室を作ろうかなと考えている人のお役に少しでも立てれば幸いです。
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