今回は三大栄養素のうちのタンパク質について右の本をメインで参考にしながら記事を書かせていただいています。
気になる方はお買い求めを。
今回の記事は
- タンパク質ってどういうもの?
- アミノ酸って?
- タンパク質だけ摂るとどうなる?
Amazonはこちらから。
といった内容で記載をしていきたいと思います。
人の中のタンパク質
タンパク質は成人の体の12~15%を占めており、血液・内臓組織・筋肉に存在をします。
体内総蛋白の65%が骨格筋にあるといわれています。
他に重要な働きとしては各種の酵素があります。この酵素があることで生体内で化学反応を起こすことができるようになります。
人の体内には約3万種類の異なるタンパク質の存在が確認されています。
タンパク質の構造
タンパク質は「アミノ酸」から作られており、小さなものから大きなものまであります。
それぞれのタンパク質はこのアミノ酸の並び方によって機能が変わってきます。
三大栄養素であるタンパク質、炭水化物、脂肪は炭素(C)、水素(H)、酸素(O)を含んでいますが、タンパク質だけ窒素(N)を含んでいるのが特徴です。
アミノ酸は一方の端に陽性に荷電されているアミノ基(NH2)をもち、他方に陰性に荷電されたカルボキシル基(COOH)を持ちます。残りの部分は側鎖と呼ばれ様々な構造をとります。
タンパク質は巨大な分子で数十~数千個のアミノ酸で構成をされています。
アミノ酸とアミノ酸をくっつける結合をペプチド結合と言います。カルボキシル基のOHとアミノ基のHが取り除かれて結合し、水分子を作ります。
2つのアミノ酸が結合するとジペプチド、3つだとトリペプチド、それ以上で100個までをポリペプチド、それ以上の結合をタンパク質と呼びます。
タンパク質はどのようにして作られる?
細胞内で核にある遺伝子情報(DNA)をもとにアミノ酸が集められて、順番に組み合わさってタンパク質は作られます。
そのタンパク質を作るアミノ酸は20種類あります。
細胞内におけるタンパク質の合成は、DNAの必要な情報をmRNAに写し取ることから始まり(転写)、その情報をアミノ酸に変え(翻訳)、リボゾームという細胞内期間でこれらをつなげてタンパク質を合成します。
mRNAは4つの塩基と呼ばれる核酸(アデニン、グアニン、シトシン、ウラシル)から構成され、3つの塩基の配列(コドン)で1つのアミノ酸を指定します。
DNAからタンパク質の合成までの一連の流れをセントラルドグマと言います。
細胞内のタンパク質は様々なストレスによる立体構造の変化や、古くなることでの破損、機能喪失が起こります。壊れてしまったものや、うまく完全なものにならなかったものじゃ細胞内の分解機構によってペプチドまで分解されます。
分解機構にはリソソーム系、カルパイン系、プロテアソーム系があり、前者2つは手当たり次第にタンパク質を破壊します。
プロテアソーム系は不要タンパク質にユビキチンという目印をつけることで壊すべきものを選別しています。
他にオートファジーという分解機構もあり、アミノ酸まで分解していきます。一部は新しいタンパク質の合成に再利用されますが、残りのアミノ酸はさらに分解されアンモニアを生じます。これを肝臓で速やかに処理し尿素として腎臓から排泄されます。
タンパク質だけとってもゴミになることも
タンパク質といえばお肉や魚、大豆製品があり、サプリメントでいえばコラーゲンがあげられます。
そう、コラーゲンはタンパク質なのです。そして腸から吸収されるときにはコラーゲンではなくただのアミノ酸やジペプチド、トリペプチドとして吸収されていきます。現実を突きつけると、コラーゲンを一生懸命とっても、コラーゲンを構成する素材は手に入りますが、すべてがコラーゲンとして合成されるとは限りません。
前述のように、タンパク質は20種類のアミノ酸からできています。しかし、人間が体内で合成できるのは12種類なのです。
体内で合成されない8つのアミノ酸は、「イソロイシン」「ロイシン」「リジン」「メチオニン」「フェニルアラニン」「スレオニン」「トリプトファン」「バリン」の8種類で、これらは必須アミノ酸と呼ばれます。必須アミノ酸は食物から摂取しなければいけないのです。
他の12種類に関しては体内で他のアミノ酸から合成することができるため、非必須アミノ酸とよばれますが、決して必要ないというわけではありません。
タンパク質をつくるにはそのタンパク質を構成するのに必要なアミノ酸が全てなければいけません。
つまり、どれか一つでも欠けるとタンパク質合成はされないのです。他のアミノ酸を多くとっていたとしても、その1つのせいで十分なたんぱく質合成ができなくなるので、バランスよく摂取する必要が出てきます。
例えば精米ではリジンが少なくなっているようです。必須アミノ酸を完全に供給できるのは、卵、牛乳、肉、魚などの動物性たんぱく質です。しかし、これらを摂りすぎると脂質が多くなりすぎてしまいます。そのために、植物性のタンパク質も摂るようにすることが大事になってきます。
また、タンパク質ばかりを取っていればいいかというとそういうわけでもありません。
タンパク質を合成するためには、ビタミンやミネラル、エネルギーが必要となります。
例えば、エネルギーの大半をタンパク質から摂るという偏った食事をすると、タンパク質の合成に必要なエネルギーが足りなくなります。そうなると材料が余ってしまうことになり、これらは不要物として尿に排泄されてしまいます。さらにいうとその結果腎臓に負担をかけてしまうことにも。
摂取したタンパク質を上手に利用するためには、動物性・植物性のタンパク質をバランスよくとり、ビタミンやミネラルを取り入れ、糖質や脂質をバランスよく摂取する必要があります。
さいごに
今回は簡単ですが以上になります。
コメント