ビタミンB群の解説、今回はその中の「B9」についてご紹介です。
ビタミンB9は別名を「葉酸」といいます。実際はビタミンB9と呼ばれることはなく葉酸と呼ばれることが多いです。
名前の由来はラテン語のほうれん草のfoliumから葉酸(folic acid)と名付けられたようです。
- ビタミンB9って何に役立っているの?
- 病気にはなにがあるの?
- どんな食べ物に含まれているの?
といった疑問にお答えできればとおもいます。
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ビタミンB9の作用とは?
ビタミンB12とともにDNAの合成に重要な役割を果たしています。
DNA合成の過程でホルミル基、ホルムイムノ基、メチレン基、メチル基などの炭素原子1つ含む基の受け渡しが行われます。葉酸はこれらの基を他の分子から受取、核酸合成の中間体へ渡す役割を担っています。
最近では白血病患者に葉酸を投与すると白血病細胞が増えるという示唆がきっかけとなり、葉酸拮抗薬が抗がん作用をもつのではないかと考えられ、ガンの化学療法として多く使用されています。
1日の必要量
男女ともに成人240μg
ビタミンB6に関連する病気
ビタミンB9は水溶性のため、不足によっておこる病気はありますが、過剰症は普通はありません。これは過剰分が尿として排出されてしまうからです。
欠乏症
ビタミンB9が欠乏すると巨赤芽球性貧血、神経症状、動脈硬化症、認知症の原因となるといわれています。
巨赤芽球性貧血は核酸の合成ができなくなるため核が分裂して新しい細胞に増殖することができなくなり起こります。分裂できない細胞は成熟がすすんで大きくなっていくため、1つ1つの赤血球が大きくなっていくことに。しかし、通常の分裂ができないため最終的に細胞死を起こしその数は減ってしまうため貧血となってしまいます。赤血球の前駆細胞である赤芽球も大きくなるため、巨赤芽球性貧血と呼ばれます。
神経症状に関しては特に胎児において神経管閉鎖障害として、無脳症や二分脊椎という重症の病気が発生します。そのため妊婦や妊娠前でも可能性のある女性には葉酸のサプリメント投与が推奨されています。
動脈硬化や認知症に関しては、葉酸の摂取量が減ることで体内のホモシステイン量が増え、血管内皮細胞の機能や血液凝固に影響をするとされています。その結果、フリーラジカルを介して血管障害を起こすことで動脈硬化や認知症になると知られています。
過剰症
前述のように過剰分は尿として排出されるため基本的には過剰症はありませんが、サプリで多量にとると葉酸過敏症として紅斑や発熱、蕁麻疹、呼吸障害などを起こす可能性があることが言われています。また、抗葉酸剤を内服している場合は過剰な葉酸で薬効を低減させる可能性があります。
どんな食べ物に含まれるのか
ビタミンB7が特に含まれるものとしては、イラストの通りですが、ほうれん草やブロッコリー、アスパラガスなどの緑色野菜に多く見られます。
その他にもナッツや乳製品など多くの物にも多く含まれているので意識して摂取してみてください。

さいごに
今回はビタミンB9についてその役割や各種病気、含まれる食品などを紹介しました。
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