ビタミンB群の解説、今回はその中の「B6」についてご紹介です。
ビタミンB6は別名を「ピリドキシン」の誘導体の総称をさします。
- ビタミンB6って何に役立っているの?
- 病気にはなにがあるの?
- どんな食べ物に含まれているの?
といった疑問にお答えできればとおもいます。
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ビタミンB6の作用とは?
ビタミンB6は体の中でリン酸化さると3種類の補酵素型(PNP、PLP、PMP)に変換されます。それぞれリン酸化、脱リン酸化、酸化還元反応の際に補酵素として働き、アミノ酸のの代謝に大きくかかわってきます。
特にビタミンB6の代表はPLPとなります。ほぼすべてのアミノ酸の代謝や、神経伝達物質、グリコーゲン、ステロイドなどの代謝に関与します。
特に、アミノ酸のアミノ基を他の化合物に受け渡す「アミノ基転移酵素」や、カルボキシル基を取り除く「脱炭酸酵素」にとっては不可欠な補酵素となります。
1日の必要量
成人男性では1.4㎎
成人女性では1.2㎎
ビタミンB6に関連する病気
ビタミンB6は水溶性のため、不足によっておこる病気はありますが、過剰症は普通はありません。これは過剰分が尿として排出されてしまうからです。
また、ビタミンB6は腸内細菌によって生成されるため、欠乏症もまれではあります。しかし、ビタミン代謝を阻害する「イソニアジド」という抗結核薬や銀杏に含まれる類縁体を多量に摂取すると欠乏症状が現れます。
欠乏症
皮膚と神経に変化が見られやすくなります。
皮膚症状としては舌炎や口内炎、口角炎、ペラグラ様皮膚炎(日光の当たる部分に発赤や水泡、色素沈着が起こる)。
神経症状としては、末梢神経障害やセロトニン・GABAなどの神経伝達物質の合成阻害による知性の発達の遅れやアルツハイマー病の原因にもなります。
その他の症状としては、倦怠感や眠気、鉄を輸送するタンパク質の合成ができなくなり鉄欠乏症と同じ小球性貧血が起こります。
過剰症
前述のように過剰分は尿として排出されるため基本的には過剰症はありませんが、薬剤としてビタミン補給が過剰に行われると、進行性感覚性失調、位置感覚・振動感覚障害を含む末梢神経障害が起こるとされています。
どんな食べ物に含まれるのか
ビタミンB6が特に含まれるものとしては、イラストの通りですが、肉類や玄米、カツオ、ブロッコリーなどがあります。
それ以外にも、魚でいえばサケなどもビタミンB6が多く含まれています。

また、植物性食品のビタミンB6よりも動物性食品の方が生体の利用効率が高いそうです。
さいごに
今回はビタミンB6についてその役割や各種病気、含まれる食品などを紹介しました。
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