今回からはミネラルについての記事になります。
ミネラルとは種々の金属のことをさし、五大栄養素の一つとなっています。
そんなミネラルで医療現場でよく検査されるのがNa(ナトリウム)、Cl(クロール)、K(カリウム)になります。
今回はその中のClについてご紹介。
- Clってどんな働きをするの?
- どんな時に減るの?
- Clが多いと/少ないとどういう症状が出る?
といった内容で記事をかかせていただきます。
Clとは?
Clとはクロールと呼ばれる塩素のことです。
例えば、NaCl(塩)、HCl(塩酸)として存在しています。
身近なところではプールの殺菌剤、漂白剤として使用されています。
体内ではCl–として存在をしている陰イオンで、血液中最も多い陰イオンとなります。
Clの役割
分泌液の構成成分
Cl–は前述したようにHCl(塩酸)の原料となります。つまり強い酸を作ることができます。
これを作っているのが胃のなかにある「壁細胞」。胃HClを分泌することで、胃の中に入ってきた細菌をやっつけたり、食べ物の消化にかかわってきます。
また、気道や消化管での粘液分泌にも関係をしています。
Clが細胞内から細胞外に移動するときに、ナトリウム(Na)と水を引き連れて移動することで粘液となります。
なぜNaや水を引き連れていくのか?

それは電気のバランスを保つためになります。Cl–がでることでマイナスに傾いたものを、Na+を出すことでプラス方向に戻しています。
ただ、前の記事(下の記事)でもかいたようにNa+が移動することで浸透圧があがり、それをさげるために水も細胞外へでてくることになります。
酸-塩基平衡の維持
HClは非常に強い酸ですが、強い酸だけが身体にあると困ってしまいます。
そのため炭酸(H2CO3)という弱酸が関係してきます。炭酸からでるHCO3–はアルカリ性の物質で、これが増えると体はアルカリ性になっていきます。
Cl–とHCO3–はおなじ陰イオンであり、この比率を調整することで、血液中のpHを酸性にしたりアルカリ性にしたりしています。
どんな症状がでる?
正確には増えたから・減ったから症状がでるというよりは、増えることで身体がアシドーシスに傾くため、減ることで身体がアルカローシスに傾くためにでてくる症状となります。
高Cl血症
症状としては次のようなものが出てきます。
- 倦怠感
- 食欲低下
- 悪心・嘔吐
- 呼吸が深く速くなる(代償性過呼吸)
- 意識レベル低下(重症時)
低Cl血症
症状としては次のようなものがでてきます。
- 筋力低下
- だるさ
- しびれ(テタニーっぽい)
- こむら返り
- イライラ・神経過敏
- 意識混濁(重症)
どういうときに減ったり増えたり??
Cl–が増える主な原因としては2つ。
それは下痢と生理食塩水の過剰投与。
生理食塩水は成分にCl–が多く含まれるので単純に増えていきますが、基本的にはあまり起こさない印象です。
どちらかというと下痢によるもののほうが圧倒的に多くなっていきます。それは、下痢により腸液が大量に分泌されて流されていくとHCO3–が減っていきます。結果、Cl–が増えていくということに。また、この時は体のpHはアシドーシスに傾いていきます。
Cl–が減る主な原因
これは嘔吐によるCl–の喪失になります。
嘔吐をすると胃酸が失われていくので、それを補おうとCl–が分泌されていきます。結果として低Cl血症になってしまうというものです。また、このとき体のpHはアルカローシスに傾いていきます。
さいごに
今回はクロールの体の役割について書いてみました。
今後他のミネラルについても書いく予定です。
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