LDLコレステロールが高いのはなぜ?|悪玉コレステロールが上がる原因を解説

健康診断で「LDLコレステロールが高い」と指摘され、なぜ高くなったのか気になっている人もいるのではないでしょうか。

LDLコレステロールが高くなる原因には、食生活や運動不足、体重増加などの生活習慣だけでなく、遺伝的な体質や年齢、ほかの病気なども関係しています。

そのため、痩せている人や食事に気をつけている人でも、LDLコレステロールが高くなることがあります。

この記事では、LDLコレステロールが高くなる主な原因や、数値が高い場合に確認したいこと、受診を考える目安について分かりやすく解説します。

LDLコレステロールが高くなる主な原因

LDLコレステロールが高くなる原因には、食生活や運動不足などの生活習慣だけでなく、遺伝的な体質や年齢、ほかの病気なども関係しています。

血液中のコレステロールは、肝臓で作られる量、食事から吸収される量、体内で利用・排泄される量などのバランスによって調節されています。このバランスが崩れると、LDLコレステロールが高くなることがあります。

食生活の影響

LDLコレステロールが高くなる原因の一つが、食生活です。

特に、飽和脂肪酸を摂りすぎると、LDLコレステロールが高くなりやすくなります。

飽和脂肪酸は、肉の脂身やバター、生クリーム、ラードなどに多く含まれています。こうした食品を頻繁に多く摂っている場合は、食生活を見直すことが大切です。

また、食事から摂取するコレステロールも血液中の値に影響しますが、その影響には個人差があります。特定の食品だけに注目するのではなく、脂質の種類や食事全体のバランスを考えることが重要です。

運動不足や体重増加

運動不足や体重増加も、脂質のバランスに影響する要因です。

特に、内臓脂肪が増えると、中性脂肪が高くなったり、HDLコレステロールが低くなったりするなど、複数の脂質に異常が生じやすくなります。LDLコレステロールの値にも影響する場合があります。

ただし、運動不足や肥満がある人だけがLDLコレステロールの高い人というわけではありません。体重が適正範囲で、日頃から運動している人でも、ほかの要因によって高くなることがあります。

遺伝的な体質

LDLコレステロールの値には、生まれつきの体質や遺伝も関係します。

例えば、家族性高コレステロール血症(FH)という病気では、遺伝的な要因によってLDLコレステロールが高くなります。若い頃から数値が高いことが多く、動脈硬化が早く進みやすいため、早期の発見と治療が重要です。

家族にLDLコレステロールが高い人がいる場合や、若い年齢で心筋梗塞などを発症した家族がいる場合には、遺伝的な要因も考慮する必要があります。

年齢やホルモンの変化

LDLコレステロールの値は、年齢やホルモンの変化によっても変動します。

特に女性では、閉経前後に女性ホルモンの分泌が変化することに伴い、LDLコレステロールが上昇することがあります。

このように、食生活や体重が大きく変わっていなくても、年齢や身体の変化によって検査値が変わる場合があります。

ほかの病気や薬の影響

LDLコレステロールが高くなる背景には、ほかの病気や服用している薬が関係している場合もあります。

例えば、甲状腺機能低下症などでは、コレステロールの代謝に影響が生じ、LDLコレステロールが高くなることがあります。また、一部の薬も脂質の値に影響する場合があります。

そのため、LDLコレステロールが高い場合には、食生活だけを原因と考えるのではなく、必要に応じてほかの病気や服用薬についても確認することが大切です。

LDLコレステロールが高くなる原因は一つとは限りません。複数の要因が重なっている場合もあるため、検査値や身体の状態を踏まえて考える必要があります。

痩せていてもLDLコレステロールが高くなる?

「太っていないのに、健康診断でLDLコレステロールが高いと指摘された」という人もいるのではないでしょうか。

実は、LDLコレステロールは、体重が軽い人や痩せている人でも高くなることがあります。

肥満は脂質異常症に関係する要因の一つですが、LDLコレステロールの値は体重だけで決まるわけではありません。

遺伝的な体質が関係している

LDLコレステロールの値には、生まれつきの遺伝的な体質が関係することがあります。

例えば、家族性高コレステロール血症(FH)では、遺伝的な要因によってLDLコレステロールが高くなります。そのため、食事に気をつけていて、体重が適正範囲にある人でも、数値が高い場合があります。

家族にもLDLコレステロールが高い人がいる場合や、家族が若い年齢で心筋梗塞などを発症している場合は、遺伝的な要因も考える必要があります。

食事の内容や年齢も影響する

体重が増えていなくても、飽和脂肪酸を多く含む食品を日常的に摂っていると、LDLコレステロールが高くなることがあります。

また、年齢やホルモンの変化も影響します。特に女性では、閉経前後にLDLコレステロールが上昇することがあります。

このように、体重が変わっていなくても、食事の内容や身体の変化によってLDLコレステロールの値が高くなる場合があります。

痩せているからといって安心しない

LDLコレステロールが高いかどうかは、見た目や体重だけでは判断できません。自覚症状がないことも多いため、健康診断などで血液検査を受け、数値を確認することが大切です。

LDLコレステロールが高いと指摘された場合は、痩せているからといって放置せず、医療機関で原因や動脈硬化のリスクについて相談しましょう。

特に、LDLコレステロールが著しく高い場合や、家族に高コレステロール血症の人がいる場合は、遺伝的な病気が隠れていないか確認することも重要です。

LDLコレステロールが極端に高い場合は?

健康診断でLDLコレステロールが高いと指摘された場合、生活習慣の影響だけでなく、遺伝的な病気が関係している可能性もあります。

特に注意したいのが、家族性高コレステロール血症(FH)です。

FHは、生まれつきの遺伝的な要因によってLDLコレステロールが高くなる病気です。若い頃からLDLコレステロールが高い状態が続き、動脈硬化が早く進みやすいため、早期に発見して適切な治療を受けることが大切です。

家族性高コレステロール血症(FH)とは?

通常、血液中のLDLコレステロールは、肝臓などで調節されています。

しかし、FHでは、LDLコレステロールを処理する仕組みなどに遺伝的な異常があるため、血液中のLDLコレステロールが高くなります。

食生活に気をつけていたり、痩せていたりしても、数値が高い場合があります。また、若い年齢から動脈硬化が進みやすく、心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患を発症するリスクが高まります。

そのため、単に「コレステロールが高い」というだけでなく、原因としてFHが隠れていないかを確認することが重要です。

LDLコレステロールが180 mg/dL以上なら注意が必要

成人では、未治療時のLDLコレステロールが180 mg/dL以上の場合、FHを疑う重要な目安の一つになります。

ただし、この数値だけでFHと確定するわけではありません。診断では、LDLコレステロールの値に加えて、アキレス腱などの腱の肥厚や黄色腫の有無、家族歴などを確認します。

例えば、次のような場合は、FHの可能性について医師に相談することが大切です。

  • LDLコレステロールが著しく高い
  • 家族にもLDLコレステロールが高い人がいる
  • 家族が若い年齢で心筋梗塞や狭心症を発症している
  • アキレス腱が厚くなっている、または手や肘などに黄色腫がみられる

なお、黄色腫などの身体的な特徴がないからといって、FHを否定できるわけではありません。

家族にも検査が必要になることがある

FHは遺伝する病気のため、本人が診断された場合には、家族についても検査を検討することが推奨されています。

家族の中にLDLコレステロールが高い人がいたり、若い年齢で心筋梗塞などを発症した人がいたりする場合は、その情報が診断の手がかりになることがあります。

FHは、早い段階で発見して治療を始めることが重要です。LDLコレステロールが著しく高い場合や家族歴が気になる場合は、生活習慣の改善だけで様子を見続けず、医療機関で相談しましょう。

LDLコレステロールが高かったらどうすればいい?

健康診断でLDLコレステロールが高いと指摘されたら、まずは検査結果を確認し、必要に応じて医療機関で相談しましょう。

LDLコレステロールが高い状態は、自覚症状がないことも少なくありません。しかし、長期的には動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクにつながる可能性があります。

大切なのは、数値だけを見て自己判断するのではなく、原因やほかの危険因子も含めて、自分に合った対策を考えることです。

健康診断の結果を確認する

日本動脈硬化学会では、LDLコレステロールが140mg/dL以上の場合を「高LDLコレステロール血症」としています。また、120〜139mg/dLは「境界域高LDLコレステロール血症」に該当します。

ただし、これらは脂質異常症を判断するための基準であり、数値だけで薬が必要かどうかが決まるわけではありません。

治療方針を考える際には、LDLコレステロールの値に加えて、年齢、高血圧や糖尿病の有無、喫煙習慣、腎臓の状態、心筋梗塞などの既往歴といった要素も確認します。

そのため、健康診断で異常を指摘された場合は、検査結果を持参して医療機関で相談することが大切です。

食事や運動などの生活習慣を見直す

LDLコレステロールが高い場合、食事や運動などの生活習慣を見直すことも重要です。

例えば、次のような点を意識してみましょう。

  • 肉の脂身やバターなど、飽和脂肪酸を多く含む食品の摂りすぎに注意する
  • 野菜、海藻、豆類などを取り入れ、食物繊維を十分に摂る
  • 魚や大豆製品などを取り入れ、食事全体のバランスを整える
  • ウォーキングなどの有酸素運動を習慣にする
  • 喫煙している場合は禁煙を目指す

ただし、体重が適正範囲にある人や、すでに食生活に気をつけている人でも、LDLコレステロールが高くなることはあります。

生活習慣を改善しても数値が十分に下がらない場合や、遺伝的な要因が疑われる場合には、医師と相談しながら次の対策を検討しましょう。

必要に応じて薬による治療を行う

生活習慣を見直してもLDLコレステロールが十分に下がらない場合や、動脈硬化性疾患のリスクが高い場合には、薬による治療が検討されます。

薬が必要かどうかは、LDLコレステロールの数値だけでなく、ほかの病気や危険因子、家族性高コレステロール血症の可能性なども踏まえて判断します。

また、すでに心筋梗塞などを発症したことがある人や、家族性高コレステロール血症と診断された人では、より積極的な治療が必要になる場合があります。

LDLコレステロールが高いからといって、必ず薬が必要になるわけではありません。一方で、数値が高くても症状がないからといって、治療しなくてよいわけでもありません。

自分にとって適切な治療方法を、医師と相談しながら決めていきましょう。

LDLコレステロールが高い状態を放置しない

LDLコレステロールが高い状態が続いても、すぐに体調の変化を感じるとは限りません。そのため、症状がないことを理由に放置してしまうことがあります。

しかし、脂質異常症の治療は、単に検査値を改善するためだけではなく、将来的な心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患を予防することを目的としています。

健康診断で異常を指摘されたら、まずは結果を確認し、必要に応じて医療機関を受診しましょう。そのうえで、生活習慣の改善や薬による治療を継続しながら、長期的に管理していくことが大切です。

まとめ

LDLコレステロールが高くなる原因には、食生活や遺伝的な体質、年齢、ほかの病気など、さまざまな要因があります。

痩せていても数値が高くなることがあり、特に数値が著しく高い場合は、家族性高コレステロール血症の可能性にも注意が必要です。

健康診断で高値を指摘されたら、放置せず、生活習慣の見直しや医療機関への相談を検討しましょう。

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