ミネラルの働き カルシウム(Ca)

今回もミネラルについての記事になります。

ミネラルとは種々の金属のことをさし、五大栄養素の一つとなっています。

そんなミネラルで医療現場でよく検査されるのがNa(ナトリウム)、Cl(クロール)、K(カリウム)になります。Caは骨粗鬆症を疑う患者や、膵炎を疑う患者の重症判定などでも使われるものになります。

  • Caってどんな働きをするの?
  • Caが多いと/少ないとどういう症状が出る?
  • Caが多くなる時や少なくなる時って?
  • Caはどんな食べ物に含まれる?

Caとは

体の中にはおおよそ1㎏のカルシウムが含まれているといわれており、その99%が骨に存在をしています。残りの1%は細胞内にあり、約0.1%が血中に含まれています。

骨はカルシウムの貯蔵庫で、血清カルシウム濃度を調整することができます。

Caの調節

血中のCa濃度が低下すると、副甲状腺が働き、PTHという副甲状腺ホルモンを分泌し以下の3つの働きをします。

  1. 骨からカルシウムを溶出させて血清カルシウム濃度をあげる。
  2. 腎臓の尿細管でのカルシウムの再吸収を促進。
  3. ビタミンDを活性型に変換。

1と2はそのままCaが減った時に起こる反応。3のビタミンDの活性は、

  1. 腸管からのカルシウムの吸収を増して、血液中のカルシウム濃度をあげる。
  2. 腎臓で尿に出たカルシウムの再吸収を促進をする。
  3. 骨からカルシウムを遊離させて血液中のカルシウムを上昇させる。

という働きがあります。つまりPTHと同じ動きを見せます。

Caの役割

細胞内では情報伝達物質として働きます。

細胞外に比べて細胞内にはごくわずかしか存在しないため、細胞のカルシウムチャネルが開くとその濃度勾配によって勢いよくカルシウムが細胞内へ流入してきます。

Caはタンパク質と結合しやすく、結合するとタンパク質を変化させます。すると、

  • 筋肉の収縮
  • 血液凝固
  • 内分泌細胞のホルモン分泌
  • タンパク質の合成(シグナル伝達系が活性化)
  • 細胞分裂(濃度変化がトリガーに)
  • 遺伝子発現の調整(転写因子の活性化)

などを起こします。

Caが多いと/少ないとどういう症状が出る?

Caが多いとでる症状

  • 腎結石(尿中Caが増加することで起こる)
  • 消化器症状(便秘や嘔気)
  • 不整脈
  • 意識障害

Caが少ないと出る症状

Caは少なくなると骨から血中に溶けだすので少なくなりすぎることはありませんが、次のような症状が出ます。

  • 骨粗鬆症(長期的にCaが骨から溶け出すため)
  • 痙攣やこむらがえり(筋肉の収縮がうまくいかず)
  • 神経過敏(神経の興奮が抑えられないため)
  • 不整脈(重度にCaが低下した場合)

どういうときに減ったり増えたり??

増える時

血中のCaが増える原因としては以下のものがあります。

  • 原発性副甲状腺機能亢進症
  • 悪性腫瘍関連高カルシウム血症
  • ビタミンD中毒
  • サルコイドーシス
  • サイアザイド系利尿薬

原発性副甲状腺機能亢進症と悪性腫瘍関連高カルシウム血症では副甲状腺ホルモンや関連蛋白が増加し、骨からのCa放出の増加や腎での再吸収増加が起こります。

サルコイドーシスでは活性型ビタミンDがふえることで、腸管でのCa吸収が増加します。

サイアザイド系利尿薬は腎でのCa再吸収が起こります。

減る時

血中Caが減る場合は、増える時とは逆のことが起こります。

  • 副甲状腺機能低下症
  • ビタミンD欠乏症
  • 慢性腎臓病

上記は増える時とは逆のメカニズムになります。他にも

  • 急性膵炎
  • 大量輸血
  • 低アルブミン血

でも低Ca血症にはなります。ただし、低アルブミン血症の場合は見かけ上での減少であり、補正式を用いてCa濃度を計算できます。

Caの多く含まれている食べ物

上記のイラストのようなものにCaが多く含まれています。

有名なのは乳製品や小魚などですが、実は小松菜などの青菜やわかめ、納豆などにも多く入っています。

効率よく摂るためには?

効率よくカルシウムを摂取する方法としては次の4つが挙げられます。

  1. ビタミンDと一緒にとる
  2. タンパク質と一緒にとる
  3. こまめにわけてとる
  4. 吸収を阻害するものに注意する

1.ビタミンDと一緒にとる

吸収率が上がるため、同じ量のCaをとったとしてもより多く体内に吸収をしてくれます。

例えば鮭やサバなどの魚介類ととることをお勧め。

2.タンパク質と一緒にとる

吸収率や利用効率をアップしてくれるため、Caの量が少なくともしっかり吸収をしてくれます。

例えば鶏むね肉などを使って一緒に料理をすることがいいでしょう。

3.こまめにわけてとる

一度に多く摂っても吸収できるのには限度があります。一回の食事で1日分を補うのではなく、3食にわけてとるようにしましょう。

4.吸収を阻害するものに注意する

ほうれん草に含まれるシュウ酸やインスタント食品に多く使われるリンは、Caの吸収を阻害してしまいます。少量であれば問題ありませんが、過剰に摂取すると影響がでてくるので注意をしましょう。

最後に

今回はCaについてお話をさせていただきました。

少しでもお役に立てれば幸いです。

今後他のミネラルについても書いく予定です。

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