「筋トレはしているのに全然走れない。」
そんな経験をしたことはありませんか?
ベンチプレスやスクワットには自信があるのに、いざランニングを始めると数分で息が上がってしまう。反対に、細身のランナーが軽々と長い距離を走っている姿を見て、「なぜだろう?」と疑問に思う人もいるでしょう。
実は、筋力があることと長く走れることは、必ずしも同じではありません。
ランニングでは筋力だけでなく、心肺機能や筋持久力、身体の使い方など、さまざまな要素が関係しています。
この記事では、筋力があっても走れない理由と、走れる身体を作るために必要なことを初心者向けにわかりやすく解説します。
筋力と走力は別の能力
「筋力がある人は走るのも得意そう」と思う人は多いかもしれません。
確かに、筋力はランニングでも大切な要素の一つです。脚で身体を支えたり、前へ進む力を生み出したりするためには、ある程度の筋力が必要になります。
しかし、筋力があることと長く走れることは同じではありません。
例えば、重いバーベルを持ち上げられる人でも、30分間走り続けるのは苦しいことがあります。
反対に、体格がそれほど大きくないランナーでも、長い距離を軽々と走れる人はたくさんいます。
これは、ランニングでは「大きな力を一瞬だけ出す能力」よりも、「小さな力を長時間繰り返し出し続ける能力」つまり持久力が求められるからです。
つまり、筋力と走力は似ているようで、それぞれ違う能力なのです。
「筋肉があるのに走れない」と感じるのは決して珍しいことではありません。
まずは、ランニングにはランニングならではの身体の使い方や体力が必要だということを知っておきましょう。

走るには「筋持久力」が必要
ランニングで大切なのは、重いものを持ち上げるような「大きな力」ではありません。
必要なのは、小さな力を長時間出し続ける「筋持久力」です。
大きな筋肉がなくても、長時間同じ動きを続けられる人は、ランニングでも力を発揮しやすくなります。
ランニングでは、一歩一歩の力はそれほど大きくありません。
しかし、その動きを何千回も繰り返します。
そのため、一瞬だけ強い力を出せることよりも、疲れずに動き続けられることの方が重要になります。
筋トレで鍛えた筋力は決して無駄ではありませんが、それだけで長い距離を楽に走れるようになるわけではありません。
筋持久力は、実際に歩いたり走ったりしながら少しずつ身についていきます。
最初は短い時間でも構いません。無理のないペースでランニングを続けることが、走れる身体への一番の近道です。
心肺機能も大きく影響する
ランニングでは、筋力や筋持久力だけでなく、心肺機能も重要な役割を担っています。
心肺機能とは、呼吸で取り込んだ酸素を全身に送り届ける能力のことです。
走ると筋肉は酸素を使ってエネルギーを作り出します。そのため、酸素を十分に取り込めなければ、筋肉があっても長く動き続けることはできません。
長くランニングを続けている人は、特別大きな筋肉がなくても、効率よく酸素を取り込みながら走ることができます。
心肺機能は一朝一夕で鍛えられるものではありません。
ゆっくりとしたペースでも継続して走ることで少しずつ向上し、以前よりも楽に走れるようになっていきます。
つまり、「走れる身体」を作るためには筋力だけでなく、心肺機能も一緒に育てていくことが大切なのです。
ここまで見てきたように、ランニングでは筋力・筋持久力・心肺機能など、さまざまな要素が組み合わさって走る力になります。
さらに、同じ能力を持っていても「走り方」によって疲れやすさは変わってきます。
走るフォームや効率も大切
ランニングでは、筋力や心肺機能だけでなく、走るフォームも大切です。
初心者のうちは、身体がまだ走る動きに慣れていないため、無意識のうちに余計な力が入ってしまうことがあります。
例えば、
- 肩に力が入る
- 腕を必要以上に大きく振る
- 足を強く踏みつけるように走る
といったフォームになると、本来使わなくてもよい筋肉まで使ってしまい、必要以上に疲れてしまいます。
一方で、経験を積んだランナーは力の抜き方が上手です。同じペースで走っていても、効率よく身体を動かせるため、エネルギーの消費を抑えながら長い距離を走ることができます。
これは特別な才能ではなく、走り続ける中で少しずつ身についていくものです。
そのため、最初から完璧なフォームを目指す必要はありません。
まずは無理のないペースで走ることを続け、身体をランニングに慣らしていきましょう。
走る回数を重ねるうちに、自然と無駄な力が抜け、効率よく走れるようになっていきます。
走れる身体は「走ることで育つ」
ここまで紹介してきたように、ランニングでは筋力だけでなく、筋持久力や心肺機能、走るフォームなど、さまざまな能力が組み合わさっています。
だからこそ、「筋トレをしているのに走れない」と感じても、落ち込む必要はありません。
それは能力が足りないのではなく、身体がまだランニングに慣れていないだけです。
走れる身体は、一朝一夕では作れません。
歩くことから始めたり、ゆっくり走ったりしながら少しずつ身体を慣らしていくことで、必要な能力がバランスよく育っていきます。
そして気が付けば、
「以前より長く走れるようになった」
「息が上がりにくくなった」
「同じペースでも楽に走れるようになった」
という変化を実感できるはずです。
ランニングは、走ることを繰り返す中で身体が少しずつ適応していくスポーツです。
焦って結果を求めるよりも、まずは無理なく続けることを大切にしましょう。
その積み重ねが、筋力だけでは得られない「走れる身体」を育ててくれます。
さいごに
筋力があるのに走れないと、「自分にはランニングの才能がないのかもしれない」と感じてしまうことがあります。
しかし、ランニングに必要なのは筋力だけではありません。
筋持久力や心肺機能、効率の良いフォームなど、さまざまな能力が少しずつ身につくことで、長く楽に走れるようになっていきます。
そのため、最初から思うように走れなくても心配する必要はありません。
歩くことから始めても、ゆっくり走っても、続けていれば身体は少しずつランニングに適応していきます。
焦らず、自分のペースで積み重ねることが何より大切です。
今日走れなかった距離も、数週間後、数か月後には当たり前のように走れる日がきっと来ます。
筋力だけでは作れない「走れる身体」を、少しずつ育てていきましょう。
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